還ってきた台湾人日本兵 の商品レビュー
昭和四十九年暮れ、終戦から約30年を経てインドネシアの密林で発見された台湾高砂族出身の元日本兵 中村輝夫氏を中心とした関係者へのインタビューをまとめた一冊。 発見後、日本に受け入れられることなく台湾へ帰された中村氏と、今なお日本の軍歌を忘れることのない人々の日常、真摯な青春時代...
昭和四十九年暮れ、終戦から約30年を経てインドネシアの密林で発見された台湾高砂族出身の元日本兵 中村輝夫氏を中心とした関係者へのインタビューをまとめた一冊。 発見後、日本に受け入れられることなく台湾へ帰された中村氏と、今なお日本の軍歌を忘れることのない人々の日常、真摯な青春時代への回顧を通じて、歴史のひだに埋れかけた感情に触れることができる。 筆者自身が述べるところには及ばずながら、かつて日本であった台湾を、こんなにも知らない日本人である自分が恥ずかしいと感じた。
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数人(40代)に聞いてみても知っている人はいなかった。自分もインターネットサーフィンで知るまでは横井伍長、小野田少尉のほかにも戦後数十年たって発見された日本兵がいたことは知らなかった。昭和49年と言えば小学校2年生?、長嶋の引退試合は記憶しているから、本書にあるようにあまり報道されなかったのかもしれない。 台湾の古い世代が日本植民地時代の教育を受けて日本語を話せることは知っていたが、
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[ 内容 ] 昭和四十九年暮れ、インドネシアの密林で元日本兵中村輝夫が発見された。 しかし、敗戦も知らず約三十年間も孤独に生き抜いた中村は、台湾の高砂族出身であったがゆえに、日本国からは日本人とは認められなかった。 戦前、日本人として教育され、日本兵として出征したにも拘らず―。 日本語でものを考え、自らを日本人だと信じていた中村は、その後どうしたか。 今、高砂族の人々は日本にどんな想いを抱いているか。 丹念な取材で綴る忘れ去られた現代史。 [ 目次 ] 第1章 聖地モロタイ島 第2章 元空軍中尉スパルディ 第3章 待っていた悲劇 第4章 血書したため志願兵に 第5章 インドネシアの激戦地で 第6章 逃亡兵の汚名 第7章 霧社事件とその後の人々 第8章 日章旗はためく慰霊碑 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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ドキュメンタリー映画”台湾人生”でその存在を知る所となった、日本兵としてインドネシアで一人70年代までジャングルで生き延びた台湾人の話。日本人の精神を持ち続けたものの、時代の流れで日本には帰れず、台湾に帰国したら妻が再婚しており、(もっとも再婚相手が、義理より情けを取れと諭し、元夫の元に戻ったそうだが)結局帰国してから4,5年で亡くなってしまったそう。不憫だ。
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