家族 の商品レビュー
老父の死をめぐって家族一人ひとりの内面が描かれている。作者が医師ということもあり、描写が非常にリアル。人生の禁忌に抗う方法として性(裏ビデオ)に執着する老人。
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「阿弥陀堂だより」でヤッタと思った南木さんの作品ですが、ちょっと頂けませんでした。 「家族」は私小説的作品です。折り合いのつかなかった父親の死をめぐり、家族一人一人の視点から様々な思いが綴られます。そこまで偽悪的にならなくてもと思える書き方です。私小説的過ぎるがゆえに受け入れた...
「阿弥陀堂だより」でヤッタと思った南木さんの作品ですが、ちょっと頂けませんでした。 「家族」は私小説的作品です。折り合いのつかなかった父親の死をめぐり、家族一人一人の視点から様々な思いが綴られます。そこまで偽悪的にならなくてもと思える書き方です。私小説的過ぎるがゆえに受け入れたくなくなります。 「さとうきび畑」はまずまずでしょうか。 一生を無為に過ごすことを強いられた末期癌患者と医者の交流。その合間に、医者が信奉する哲学者の思想が語られます。ある意味、複雑な構成になっていますが、あまり違和感は有りません。ただ、いずれにしても「阿弥陀堂だより」に見られた"吹っ切れた明るさ"が無く、全体に暗い・重い雰囲気なのが残念です。
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この作者の文章は静かだ。 感情が大きく揺れ動かない。 人の死を長く見つめてくると、このようにならざるを得ないのかも。
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多くの患者を看取ってきた医師の目から「死」を通じてのさまざまな出来事が綴られている。己の弱さを認めた先にある文章は謙虚。したたかに読ませてくる。
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