新版 ごみ読本 の商品レビュー
貝塚が、実はごみ置き場ではなかった説とかあって面白いですね。 その根拠は以下の通り。 4000年前の縄文時代の貝塚では人骨が埋葬されており、 一緒に埋められていた貝には幼貝がなく、数種類の成貝のみだった。 このことから儀礼的な埋葬の際の装飾物であると考えられているらしい。 ...
貝塚が、実はごみ置き場ではなかった説とかあって面白いですね。 その根拠は以下の通り。 4000年前の縄文時代の貝塚では人骨が埋葬されており、 一緒に埋められていた貝には幼貝がなく、数種類の成貝のみだった。 このことから儀礼的な埋葬の際の装飾物であると考えられているらしい。 ・・・なるほど。。そういわれるとなかなか信ぴょう性ある。 ただ、その後時代が立つと、貝塚はごみ捨て場になってしまったみたいですね。 ーーーーー 本書では、ごみの歴史的な話とかがまとめられています。 学術的な話も多いのですが、 中には一般向けの話もあって自分はわかるところだけ読みました(笑) 昭和40年代の夢の島の話で、 当時はごみを直接投棄したり野焼きにするのが一般的で 埋め立て地からは煙やハエやねずみやカラスなどが発生し、 それによる環境汚染が起こっていたという。 確かに埋め立て地を隔離しても、 そこからカラスが飛んで来たらそれは止められない。 その後は、焼却炉での処理が一般的になりますが、その際問題となったのは、焼却対象ごみの高カロリー化だという。 プラスチックや紙などは発熱量が多く、また、燃焼時に酸性ガスが発生することから、当初は、焼却施設の損傷が激しかったという。 高カロリーなごみというフレーズにすごい違和感ある(笑)。 法制度などにも言及されていて、 著者が言うには日本は法が甘いらしい。 例えば、アメリカではスーパーファンド法という法律があり、 有害物質により汚染されている埋め立て地などの施設が見つかった場合 浄化費用を、関与したすべての責任当事者に負担させるという。 ・・・リスクが高すぎて、これでは確かに不正はできない。 リサイクルに関しては、 スラグ利用というのは初めて知りました。 焼却炉で発生するスラグは融解スラグと呼ばれ、 「溶融スラグ」とは、家庭ごみ等の一般廃棄物や下水道汚泥の焼却灰等を1,200℃以上の高温で溶融した後、冷却、固化したもの、だそうです。 要は焼却後に、アスファルトなどに再利用できる素材ができるということです。 他にも、リサイクルして作られた鉄くずなどは、海外に輸出されたりするそうです。 ・・・へー。 リサイクルの区分けとして、 マテリアルリサイクル・・・回収したものを新たな製品の原材料として利用 ケミカルリサイクル・・・化学的に分解・合成して再利用 サーマルリサイクル・・・廃棄物の熱エネルギーを使用 に分類されることを知りました。 ーーーーー 本書を読めば、ゴミについての一通りの知識をつけることができます。 あと、ごみ収集車の原理とかも本書で学べます。 あれって中に弁が付いていてゴミが逆流しないようになってるんです。 ゴミに詳しくなりたい方にお勧めの一冊!
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