真相 の商品レビュー

横山秀夫(著者)

2009/10/04

図書館にて。
短編集。表題作が辛かった。
この人の作品はきつい内容が多い気がするが、
今回の内容は特に書いててつらくないんだろうかと思うような
救いのない状況ばかり。余計な御世話だけど。
そんな中の「花輪の海」という作品は好きだった。
悲惨な状況だけど、友情の描かれ方に希望が見えて素敵だった。

2009/10/04

短編集。一気読み。2008.5.1

真相；10年前息子・佳彦を殺された篠田佳男。10年たって真犯人が捕まる。残された家族、妻・娘。驚きの真相。
18番ホール；県職員をやめ祖父が村長だった樫村浩介。津川らに押され村長選挙に出馬。田舎への戻ると忌まわしい事故の記憶がよみがえる。
不眠；リストラにあい不眠治験のアルバイトをする山室隆哉45歳。眠れず早朝散歩中に不審な車をみかける。
花輪の海；大学柔道部で暴行といえるしごきをうけた。テル、イシヤン、コブシ、サトル、ユタカ、デコ。過去を乗り越え生きている彼らにイシヤンが声をかける。あだ名と本名が入り混じってわかりにくかった。ありそうでこわい話。
他人の家；前科もちの貝原英治、支える映子。朝のゴミ拾い中サトウという老人と挨拶するようになる。

2009/10/04

短編集。
どの作品も好きです。とても切なくなる作品ばかりですが、確かに優しさの感じられる作品ばかりでした。

2009/10/04

長編だと思って気合入れて読み始めたら、短編集でした。なかなかレベルの高い短編ですが・・・どれもこれも重い！重苦しい！もちょっとねぇ・・短編集なら重さ軽さのバラエティをねぇ・・いや面白いんだけどね・・というわけで、３つ。「他人の家」がよかったかな。

2009/10/04

　犯罪被害者の家族を描いた表題作や、刑期を終えて罪を償った男とその妻が受ける仕打ちを描いた｢他人の家｣など5作品が収録された短編集。

　私は横山秀夫さんの作品はやはり警察小説が巧いと思ってしまうので、この作品集はもう一つ物足りなさを感じました。なんと言うか……中編で読みたいのに短編なのね……と言ったところでしょうか？
　不満ではありません。表題作の｢真相｣で父親が感じた感情の揺れ幅は、読んでいる側も激しく揺さぶりますし、｢18番ホール｣で村長候補が追い詰められていくスリルは秀逸ものです。ただ、もう少し書き込んだ物語を読みたいな……という好みからの物足りなさです。

2009/10/04

主人公義男は税務署を営む経営者。父から受け継いだこの会社を息子にもついでもらいたいと思い、息子を大切に育ててきた。
しかしある日息子が殺された。
犯人はいったい誰！？
まじめで善良な息子がどうしてこんなことに・・！！
しかし真実はむしろ知らないほうが良かったほど。
まじめで出来た息子だと思っていたのに、実は事件当日息子は万引きをして、それを通りがけのヤンキー兄ちゃんに見られて脅迫され、抵抗して殺され・・・
そんな事実、知らないほうが良かった！
さらに娘の夫となった息子のかつての同級生は、事件当日息子と一緒にいたことがわかって・・・！
表題作「真相」他、「１８番ホール」、「不眠」、「花輪の海」、「他人の家」の全５話を含んだ短編集。

2009/10/04

一つの事件が終わった後に始まる｢人の心の事件｣を扱った短編集。『真相』･･･息子を殺された父親が死の直前の息子の実態に迫る。『他人の家』罪を償い社会復帰しようとする人間の足を引っ張る･･･インターネットなど５篇。

2009/10/04

「半落ち」の作者の短編集。彼の作品はいつも人物が上手く描かれていて脱帽です。短編にもかかわらず奥深い作品ばかりです！

2009/10/07

真相・18番ホール・不眠・花輪の海・他人の家
からなる 中編集。

どの作品にも 人間の気持ちというものの 脆さ 身勝手さが 解り過ぎるほどに描かれている。
自己中心的な心の動き。そして それを非難し蔑む気持ち。
両方を併せ持つのが 人間と言うものだろう。
おそらく 誰でもが経験したことがあるだろうと思われる心の揺れを
見事に目の前に広げて見せてくれる。
泣かせる作家である。