きょうも涙の日が落ちる の商品レビュー
以前読んだ小林信彦の著書を読む印象よりは、明るい印象であった。本当のところは? 同じクラスに、いつ、エンピツの先、とがらせている子がいましてね。シンの先をキレイにとがらせている。で、先生が何か話すと、ス、ス、スとノートに書きこんでる。いちいち、ノートなんて見ませんよ。顔は...
以前読んだ小林信彦の著書を読む印象よりは、明るい印象であった。本当のところは? 同じクラスに、いつ、エンピツの先、とがらせている子がいましてね。シンの先をキレイにとがらせている。で、先生が何か話すと、ス、ス、スとノートに書きこんでる。いちいち、ノートなんて見ませんよ。顔は、黒板のほうをむけていて、先生が何か言うと、スと書き込む。 ボクなんか、できないから、先生が話すでしょ。それからエンピツとって、見ると、先が折れてたりして、あわてて、小刀でケズる。―この違いね。 思いましたね。いつも、エンピツの先は、キレイに、とがらせておかなきゃいけないってね。感性というのかな。精神を、いつも、エンピツの先のように、とがらせておく。で、なんでも見たり聞いたりするたびに、「ウン、そうだ」「ウン、そうだ」とピッピッと反応する―。大切だと思うな、特に役者にとってはね。だから、一人でいたいんだよ。
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渥美清のエッセイ、対談集。 渥美清はよくアフリカに行っていた。映画撮影で行ったアフリカで過酷な生活を体験し、二度と行かないと思いながらその後も4回も行ったらしい。映画で有名人となった彼にとって、アフリカの自然な生活は落ち着くのだろう。撮影隊を好奇の目で見るアフリカの人達、同行した...
渥美清のエッセイ、対談集。 渥美清はよくアフリカに行っていた。映画撮影で行ったアフリカで過酷な生活を体験し、二度と行かないと思いながらその後も4回も行ったらしい。映画で有名人となった彼にとって、アフリカの自然な生活は落ち着くのだろう。撮影隊を好奇の目で見るアフリカの人達、同行した医者があまりの患者の多さにノイローゼになりそうだった話、糞尿の臭いが強烈だった話、野生動物が居る闇の中でトイレに行く恐怖等々、当時のアフリカの人達の生活習慣や環境がよくわかる。彼の視点で色々面白い話を紹介していて楽しめた。 後半は、演劇、映画関係者との対談。こちらは、あまり面白くなかった。先輩達を前に渥美清の話も何となく遠慮がち。ただ当時の人達の考え方(今だったら、セクハラ・パワハラに近い話を面白がって話す)や古風な言葉遣いなどを読んでいると、当時は周りへの気遣いや気配りみたいなものは無かったようだ。
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