陸軍大将・今村均 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
土門周平「陸軍大将・今村均」、2003.8発行。398頁を一気に読了しました。今村均、明治19年(1886年)6月28日、仙台市生まれ。幼少時から長い陸軍歴、そして戦後の処し方が描かれています。戦争中の生きかたより、戦後の姿勢が感動を誘います。もはや神に近い生き方ではないでしょうか。昭和43年10月4日、心筋梗塞で逝去、享年82。
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今村大将ご自身の手による書籍は数・量ともに膨大であり、 その業績と生涯をまずコンパクトに知るうえで本書は最適だと思う。 本書を読み、興味関心が惹かれたテーマや時代に沿って、 今度は上記の書に進むのがいいだろう。 個人的には、終戦直前やそれ以後の大将の身の処し方に強く惹かれる。 ...
今村大将ご自身の手による書籍は数・量ともに膨大であり、 その業績と生涯をまずコンパクトに知るうえで本書は最適だと思う。 本書を読み、興味関心が惹かれたテーマや時代に沿って、 今度は上記の書に進むのがいいだろう。 個人的には、終戦直前やそれ以後の大将の身の処し方に強く惹かれる。 とくに飢餓の島と呼ばれたガダルカナル島を指揮し、のち撤退した百武中将に 今村大将がかけた言葉には涙を禁じ得なかった。また同島で「およそ人間の能力を はるかに超えた克難の闘いを部下に強い」たことを遺書に綴って戦後自決した 安達二十三中将に対する筆者(土門周平氏)の目線にも強く共感する。 欧州の知将を多く描いた塩野七生氏は、「運がよいこと」は英雄の必要条件だという趣旨のことを述べておられた。知性と道徳を高い水準で兼ね備えた今村大将はまた、数多の僥倖にも恵まれた点で英雄というべき存在なのだろう。
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