約束の冬(下) の商品レビュー
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平成30年3月 引き続き、下巻です。 氷見さんと上原父の気になるその後。 って~~。そーなるか。 氷見さんは、10年前のあの人からの約束を。 上原父は、元妻の父との約束を。 約束!! 一つは、どーなるの~、 一つは、えええ。そーなの~。 だけど、なんかな。いまいち、乗り切れなかったな。 上巻にあった、つまらない男と結婚しちゃだめってことのつまらない男とは。 「人間が小さく、酒癖が悪くて、すぐに暴力をふるって、強い相手にはこびへつらい、弱い相手には尊大で、下品で、ケチで。」 がつまらない男だったみたいです。 ということで、自分は、つまらない男ではないですね。酒癖が悪いが当てはまるくらい…。 ここに、安売りしてますよ~~。いい男が。 宮本輝さんらしい、ここでもしないの~~。ってくらいのエッチがない。 エッチをすることは簡単なんです。でもしないんです。それがもやもやしていいでんすよね。 で、結局、だれと?ってなるところまでは書かないんだよ。 案外、氷見さんと石原さんがくっついたりして。 しかし、宮本輝さんの本っていい。 日本人としての生き方を教えてもらえます。 それが、なんかしっくりくるんですよね。読んでて。 こーやって生きないといけないんだろうなって。 それが、自分のこれからの生き方に繋がる。
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初冬の晴れた日に たくさんの小さなクモが 尻から糸をはいて いっせいに 風に乗って飛んでいくという そういう風にして子孫を増やしていくという いつまでもそういう豊かな自然を身近に感じていたいと思う もしかして宮本輝はそれを伝えたくてこの本を書いたのか? クモが主役 (^-^)...
初冬の晴れた日に たくさんの小さなクモが 尻から糸をはいて いっせいに 風に乗って飛んでいくという そういう風にして子孫を増やしていくという いつまでもそういう豊かな自然を身近に感じていたいと思う もしかして宮本輝はそれを伝えたくてこの本を書いたのか? クモが主役 (^-^)! たくさんのすばらしい登場人物は脇役?でした それにしてもこだわりのある素敵な生き方をしている人々でした
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面白かったです。登場人物が、みんな魅力的であること。死が、近くにあることを感じます。ロマンチックでもあります。楽しかったです。
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・・・10年前の恋文を中心とした恋話ではなかった。 人は色々約束をする。 ある人には何気ない約束だったかもしれないが、その人には10年以上経っても大事な約束だったりする。 日常が丁寧に描かれていてた。 主人公は、上原社長と32歳氷見女史の二人か。この二人の視点で描かれ...
・・・10年前の恋文を中心とした恋話ではなかった。 人は色々約束をする。 ある人には何気ない約束だったかもしれないが、その人には10年以上経っても大事な約束だったりする。 日常が丁寧に描かれていてた。 主人公は、上原社長と32歳氷見女史の二人か。この二人の視点で描かれていたし。 徒然草の一節からその道の達人になるまでの教訓のようなものを紹介していたりと中々勉強になった。が、あまり山谷が無く物語としては物足りなさを感じた。
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後半は留美子と俊国が中心かな、と期待していましたが、桂二郎中心で少々がっかり。でも、後半から出てきた緑の困惑したために起こした行動、「しんかわ」のマスター新川さんの心境は想像するしかありませんが、親子とは血のつながりだけではなく 過ごした年月こそ親子の証ではないかと思えました。実際 桂二郎と俊国二人は実際の親子以上に仲がいいし。・・・そういえば弟の浩司は全くでてきて・・・ない? 葉巻と空飛ぶ蜘蛛 この二つが堪能できた本でした。 できれば その後の留美子と俊国や 桂二郎の会社の後継者も知りたい・・
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台湾における最後のどんでん返しがあまりにも展開が急であり、物語りに付いて行けないような読後感はありますが、逆に主人公2人(32歳のヒロイン留美子と10年前に15歳の少年だった青年の義父・桂二郎の2人)への思い入れが強くなってしまった結果であって、真の主人公は健気に空を飛ぼうと努力する小さな蜘蛛。そしてそれに象徴させた人間たちの健気な歩みだったのかも知れません。下巻になって登場したヒロインの友人・小巻、二郎の隠し子・緑、そして15歳から成長した俊国の3人の爽やかさにそれを感じました。そして緑の養父・新川秀道も実母(故人)も、俊国の本当の両親(故人)も、皆なが素敵な人たちだったことが爽やかな印象を与えています。俊国が10年後に会いプロポーズをするという約束、そして留美子と小巻が13歳の時のネパールの学校を支援しようという約束、俊国の亡なった実父が壊した時計を弁償する約束を、その死後、老父(俊国の祖父)が「そのままでは自分の人生に画龍点晴を欠く」として桂二郎に託する約束、緑の母の桂二郎への約束としての220万円の返還など、また沢山の「約束」の実現というテーマも美しいモチーフになっています。
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登場人物がそれぞれに魅力的な資質を持ち合わせている上、キチンと生きようとする姿がなかなか気持ち良い。時に唐突な印象のエピソードもあるが、全体に落ち着いた内容と、意外にも世間に歴然と存在する偏見などがあまり重要がられていない(ちゃんと正しいカタチでフォローされている)のが更に良い世...
登場人物がそれぞれに魅力的な資質を持ち合わせている上、キチンと生きようとする姿がなかなか気持ち良い。時に唐突な印象のエピソードもあるが、全体に落ち着いた内容と、意外にも世間に歴然と存在する偏見などがあまり重要がられていない(ちゃんと正しいカタチでフォローされている)のが更に良い世界を作っている。 10年前の少年のラブレター、こだわり抜いた木の家、義理の父子(さらに祖父)の関係など、こうあれたら、こういう関係でいられたら……と思わずにいられない関係が張り巡らされている。 宮本輝は好きな作家の1人。学生の時に読んだ『星々の悲しみ』『春の夢』など今でも心に残っている。宮本輝をもっともっと読んでみたいと思った。
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宮本輝が「こんな人たちが近くにいたらいいな」と思う人物設定で小説が書かれていて、 登場人物それぞれの「謙虚さ」「教養」「思慮深さ」など、読んでいて素直にステキだなあと思える。 そして空を飛ぶ蜘蛛のような健気な思い。10年越しの恋なんて現実離れしてるかもしれないけれど、わたしはこの...
宮本輝が「こんな人たちが近くにいたらいいな」と思う人物設定で小説が書かれていて、 登場人物それぞれの「謙虚さ」「教養」「思慮深さ」など、読んでいて素直にステキだなあと思える。 そして空を飛ぶ蜘蛛のような健気な思い。10年越しの恋なんて現実離れしてるかもしれないけれど、わたしはこの小説の優しい空気にずっと触れていたいと思った。
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200607/1ページ目と2ページ目を読んでぎょっとした。それから上原桂二郎という名前。秘書の小松聖司。手紙を受け取った女性は何だか自分に重なる。時々ちょっとクサイけど、色々なことを考えさせてくれた本。 201110/5年前は感想も青臭いな(笑)
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