戦災等による焼失文化財 の商品レビュー

文化庁(編者)

2021/11/05

戦災や火災によって焼失した、文化財の画像と記録。
・美術工芸篇･･･図版と解説。絵画、彫刻、工芸、書跡等。
・建造物篇･･･図版と解説。城郭、霊廟・東照宮、社寺・住宅等。
解説の本文中に一部、焼失状況や参考文献有り。
オールモノクロ画像。間取りや城の平面図、側面図も一部有り。
英文目次有り。
戦災ばかりではない。震災、失火、放火、雷火も含む火災。
火災は戦後や平成期のものもありました。
失われたのは、旧国宝と重要文化財。
モノクロ画像から窺える絵画等の彩色の美しさ。
近世の粗悪な修理を修正し、完全な姿に復されたものもあった。
新潟の寺にあった、平安時代末期の見事な仏像。
焼失＆移転前の徳川将軍家の荘厳な霊廟の数々。
勇壮な姿の城。戦災前の首里城。かの放火以前の金閣寺の姿。
しかし、火に焼かれ、灰や瓦礫と化し、銅像や刀剣は溶解。
焼損状態の画像は、あまりにも悲しい姿。
しかし、一部は画像や記録、資料すら残っていない。
何とも言えぬ焦燥感が漂っています。
実は新訂増補の2017年版(一部カラー画像)が読みたかったけど、
図書館にあったのは2003年版のみだったのが、残念。