飛鳥を掘る の商品レビュー
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2003年刊行。 著者は橿原考古学研究所副所長兼附属博物館館長。 奈良平城京周辺の文化財とは異質の風格を持つ飛鳥地域は、推古朝から天武・持統朝あたりまで都であり、また、木材建築が幅を利かせる日本の文化財の中でも異質。いうなれば石と水の都であった。 代表的なのは石舞台古墳や酒船石遺跡、猿石になろうが、本書はそれらの発掘・検討を通じ、飛鳥特有の文化と時代相を解説していく。 ここは遠足やサイクリングに適し、何度か訪れたことがあるため情景・風景は想起しやすいが、その内実に迫っていく作業は個人的にはスリリング。飛鳥旅行の後にでも読むと面白さが増すかも知れない。 PS.日本書紀等の引用に読み下し文が皆無なのはさすがに辛い。
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