日本人はなぜ世界が読めないのか の商品レビュー

磯村尚徳(著者)

2013/01/31

副題に「カルロス・ゴーンの成功の秘密」と書かれており、経営の啓発本かと思いきや、中身の主はフランスの文化（宗教・教育などを含む）のお話。

フランスがいかに素晴らしいかを力説しており、また日本人と性格的に近いということも説明されている。他にはアメリカ偏重の日本を懸念し、すっかり世界に知れ渡った語学下手な日本人についても言及している。

しかし、著者がフランスに偏重しすぎな様子も感じとられ少し戸惑ってしまう部分も。客観的な視点を忘れず読むことが出来れば、フランスの良い点が見てとれる一冊です。

2010/06/05

タイトル通り、世界でちょっと浮いちゃってる日本の問題点や特徴を、フランスと比較して分析している本。
筆者の磯村さんってのはNHKの政治記者出身のベテランさん。
記者引退後は日仏文化会館でのイベントにも積極的に参加し、日本とフランスの文化的関係の架け橋的存在として活躍されているそうな。
だから、よくありがちなおフランスかぶれとは違って、何十年もよーロッパで汗水流して仕事してきた彼が書く文章には説得力がある。

比較的中立的な立場をとられている彼の視点で面白かったのは、
日本人は「知る」ことに躍起になり、フランス人は「理解する」ことに必死になる。という点。
なるほどね～。