1,800円以上の注文で送料無料

庭のつるばら の商品レビュー

3.6

10件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

最近若い人に人気の庄…

最近若い人に人気の庄野作品。日記のように書き綴られている庄野さんの日々は、なんとも穏やかで、「ありがとう」がそこここに散りばめられている。

文庫OFF

2022/04/12

夫婦二人の静かな生活をつづった作品です。「あとがき」には、「子供が大きくなり、結婚して、家に夫婦二人きりで暮すようになってから年月たった。そんな夫婦が毎日をどんなふうに送っているかを書いてみたい」と述べられています。 『せきれい』(文春文庫)につづく時期がえがかれていますが、多...

夫婦二人の静かな生活をつづった作品です。「あとがき」には、「子供が大きくなり、結婚して、家に夫婦二人きりで暮すようになってから年月たった。そんな夫婦が毎日をどんなふうに送っているかを書いてみたい」と述べられています。 『せきれい』(文春文庫)につづく時期がえがかれていますが、多少重複するエピソードも語られているようです。著者は、「同じようなことばかり書き続けて飽きないかといわれるかも知れないが、飽きない。夫婦の晩年を書きたいという気持ちは、湧き出る泉のようだ」と述べています。本書につづられているような生活のなかの豊かさは、もしかするとわれわれの身近にも存在していて、ただふだんの生活の忙しさにとりまぎれて目を向けることがないのかもしれないという思いにさせられました。

Posted byブクログ

2015/05/12

おしまいの、岩阪恵子さんの「豊かさとは」がよかった。首を傾げて読んでいたものを首肯して愛させてくれる語彙力。

Posted byブクログ

2013/08/16

初めて読んだ著者の作品ですけれども、良かったですねぇ…七十代の夫婦の日常が日記みたいに綴られております。特に目立ったことは起きないのですが、なんというか…こう、ほんわか、そう、ほんわかしました…! まあ、こういう老年期の夫婦の物語を読むのには僕はまだ若すぎるのかもしれませんが…...

初めて読んだ著者の作品ですけれども、良かったですねぇ…七十代の夫婦の日常が日記みたいに綴られております。特に目立ったことは起きないのですが、なんというか…こう、ほんわか、そう、ほんわかしました…! まあ、こういう老年期の夫婦の物語を読むのには僕はまだ若すぎるのかもしれませんが…それでもこの小説の良さの断片みたいなものは伝わってきましたよ…! ヽ(・ω・)/ズコー フーちゃんという、主人公の老年男性の孫に当たる女の子の手紙がとにかく良くて…可愛いですね! こんな孫が持てたらと…まだ独身なのにも関わらず思わされてしまう…! そんな力に満ちた小説でした。おしまい。 ヽ(・ω・)/ズコー

Posted byブクログ

2013/07/10

なんのことはない日常に幸せを感じる、そんな本でした。 なので、何度も何度も同じことが書いてあります。連載していたとはいえ、単行本にするときに編集してくれよってくらい同じことが書いてあります。 おじいちゃんの手帳に書いてあるような日常が綴られています。ちらし裏で、いい話です。 フ...

なんのことはない日常に幸せを感じる、そんな本でした。 なので、何度も何度も同じことが書いてあります。連載していたとはいえ、単行本にするときに編集してくれよってくらい同じことが書いてあります。 おじいちゃんの手帳に書いてあるような日常が綴られています。ちらし裏で、いい話です。 フーちゃんの感想文やお手紙をみて喜ぶのは、おじいちゃんだからですよ。

Posted byブクログ

2012/05/08

子供と孫たちと触れ合い毎日を生きる老夫婦の日常を描いた小説。うれしい。よろこぶ。おいしい。ありがとう。という台詞が毎ページに出てくるようなお話。 自然体で日々を生きていくだけで、簡単に喜びを感じてる。 羨ましい限りだ。

Posted byブクログ

2012/07/18

丘の上に住む老夫婦の生活。 ずっと家族を書いてこられた庄野潤三さん。 劇的なことなど何も起こらない。文章も簡素で凝った比喩なんかもない。ただただ、家を訪れる息子夫婦や孫たちとの交流や、庭のばら、妻との会話など、静かに静かに語られていく。読んでいていつも明るさを感じ取れる小説であ...

丘の上に住む老夫婦の生活。 ずっと家族を書いてこられた庄野潤三さん。 劇的なことなど何も起こらない。文章も簡素で凝った比喩なんかもない。ただただ、家を訪れる息子夫婦や孫たちとの交流や、庭のばら、妻との会話など、静かに静かに語られていく。読んでいていつも明るさを感じ取れる小説である。 『夕べの雲』や『絵合せ』を過去に読んだこともかなりおぼろになっていたが、こんなにも簡素だっただろうか、と思う。老境に至って、本当に余計なものを徹底的に削ぎ落としたという感じがする。意図的に落としているのか、自然に落ちていくのか。 「うれしい」「おいしい」「さびしい」「ありがとう」などの言葉もなんら装飾を施されていない。「これでいいのだ」という著者の強い確信めいたものが感じられるような。しかし、自分はもっと饒舌なものを読みたいような気分も一方であるような気もしている。 もう少し年をとるとまた見方も変わるのだろうか。まだ見ぬ「老い」の方向へと想像をめぐらす。 奥さんとピアノのけいこや読んだ本(なぜかディケンズやコンラッドやフィールディングといった英文学)について話を交わすところが特に印象的で好きだ。本当にさりげなく書いてあるのに。不思議だ。

Posted byブクログ

2011/12/14

毎日見ている庭のつるばらも、妻のピアノの練習の日々も、同じようで居て、実は少しずつ変化していて。 そのひとつひとつに「うれしい」と思うことに、心が温まります。 こういう気持ちにさせてくれる本を大切にしたい。

Posted byブクログ

2010/05/07

カサついた時にページを開くと心が潤うような本です。 夫婦の穏やかな日常を丁寧に書き綴った、日記でしょうかね。 作者は昨年大往生され、新刊は読めなくなってしまいましたが、 淡々とした文章の中に、人生って悪くないぞ、と前向きにさせてくれるパワーを感じます。

Posted byブクログ

2009/10/04

娘息子夫婦家族、隣人など善い人に囲まれた善良な老夫婦の毎日。心すさんでる時には「ああそうですか」なんて思ったり。

Posted byブクログ