涙(下) の商品レビュー
まだ私が若かりし頃、20代の時に読みました。 今までで面白かった本は?と聞かれたら、宮部みゆきさんの「火車」と、乃南アサさんの「涙」と答えます。20年以上経ってるのに、今だに面白かった記憶が強い本。内容は忘れてますけどね。 「涙」は当時、半身浴をしながら小説を読むのが日課だ...
まだ私が若かりし頃、20代の時に読みました。 今までで面白かった本は?と聞かれたら、宮部みゆきさんの「火車」と、乃南アサさんの「涙」と答えます。20年以上経ってるのに、今だに面白かった記憶が強い本。内容は忘れてますけどね。 「涙」は当時、半身浴をしながら小説を読むのが日課だったんだけど、もう本当に涙、涙で、風呂場でワーワー泣いた記憶があります。 もう、どうにもならないようなことが次から次に起こって、どうしてこんなことに〜って、泣いた気がします。 確か、帯にもピーコさんの推薦文が載っていて、涙、涙が止まらなかった!的なことを書いてありました。その通りだ!と当時は思ったものです。 再読したいけれど、今は感じかたが違うだろうし、 昔のように涙ひとつも流せなかったら、と思うと哀しいので、できないでいます。 昔の記憶は大事にとっておこうかと。
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久しぶりに泣いた本。 自分の生まれる前の日本の様子に驚きながら、登場人物の心境に頷いたりしながら、結末が早く知りたくてぐいぐいと引き込まれるように読みました。 萄子が真実を求める気持ちに共感しつつも人はあれほど強く変わっていけるのだろうか、と妙に感心したりもしました。 事件...
久しぶりに泣いた本。 自分の生まれる前の日本の様子に驚きながら、登場人物の心境に頷いたりしながら、結末が早く知りたくてぐいぐいと引き込まれるように読みました。 萄子が真実を求める気持ちに共感しつつも人はあれほど強く変わっていけるのだろうか、と妙に感心したりもしました。 事件そのものは、かなり惨いものだったけど最後は本当に切なくて色々なことを考えさせられました。 それにしても、のぶ子は…。
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面白かったけど、長すぎる。 なかだるみした。 もう少しコンパクトに凝縮してたら良かったのにと思う。 この作品だけではなく、人が姿を消しその人を探す小説は、探す過程が面白かったとしても、姿を消した理由がすごく大事。そこがキモだと思う。そこがイマイチだと、全体がザンネンになってしまう...
面白かったけど、長すぎる。 なかだるみした。 もう少しコンパクトに凝縮してたら良かったのにと思う。 この作品だけではなく、人が姿を消しその人を探す小説は、探す過程が面白かったとしても、姿を消した理由がすごく大事。そこがキモだと思う。そこがイマイチだと、全体がザンネンになってしまう。 姿を消さざるをえなかった理由を先にしっかり設定してから話を組み立てているのかなぁ?
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陶子と一緒に旅をしてる気持ちで一気に読みました。内容も描写も良かったです。また、他の作品も読んでみたくなりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
勝の正義感と責任感の強さが招いたことなのか。犯人の方が一枚上手だったということなのだろう。登場人物が幸せになるのは良かった。当時の出来事も作中に出てくるから、分かる人には懐かしいだろう。
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上巻の前半読んでいるときは、どうも萄子のお嬢様特有のわがままさや自己中さが少し鼻について感情移入しにくかったが、婚約者の謎の闘争を調べていくうちに大人になる彼女にはひきこまれた。 60年代の日本の描写もよく描かれており、その点でも興味深い。 警察が追えてないのに素人がたどり着ける...
上巻の前半読んでいるときは、どうも萄子のお嬢様特有のわがままさや自己中さが少し鼻について感情移入しにくかったが、婚約者の謎の闘争を調べていくうちに大人になる彼女にはひきこまれた。 60年代の日本の描写もよく描かれており、その点でも興味深い。 警察が追えてないのに素人がたどり着ける違和感はともかく、 奥田の最後はなんともやるせない。 切ない話だった。
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辻村さんらしい話。 世間知らず、周りに無興味、だからこそ魅力的な人と、その人の感情的な部分が振り回す周りの人たちの話。 イライラする可愛らしさと、対照的に、痛いほどわかる愚かな人間らしさ。
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川崎、熱海、焼津、田川…わずかな手がかりをもとに、萄子は必死に婚約者の跡を追った。やがて捜査から、ある男が重要人物として浮上するが、勝が逃亡する理由は不明のまま。勝への思いが消え入りそうな萄子だったが、当時米領の沖縄・宮古島に彼がいる可能性を大阪で知る。島でわかった慟哭の真実とは...
川崎、熱海、焼津、田川…わずかな手がかりをもとに、萄子は必死に婚約者の跡を追った。やがて捜査から、ある男が重要人物として浮上するが、勝が逃亡する理由は不明のまま。勝への思いが消え入りそうな萄子だったが、当時米領の沖縄・宮古島に彼がいる可能性を大阪で知る。島でわかった慟哭の真実とは?’60年代の出来事・風俗をちりばめ、男女の一途な愛を描いた傑作ミステリー。
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涙 というタイトルがしっくりくるくらい、涙なしでは読めない。 ほんのちょっとした事で、人生は大きく変わってしまう。 あの時こうしてればと思ってももう遅い。 ラストの宮古島でのシーンは、読み応えたっぷりで、切なくて胸が締めつけられる。 映画化して欲しい本ナンバーワン。
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