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裸足の1500マイル の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2019/05/08

援助と偏見。これは非常に難しい。困っている人を助けたいという気持ちは尊い。それをなくしたら人は人ではない。しかしなにをもって困っているというのか? 誰がどう判断するのか? 白人との混血の子供がアボリジニの居住地で教育も受けず放置されている。これを家族から隔離し矯正施設に連行する...

援助と偏見。これは非常に難しい。困っている人を助けたいという気持ちは尊い。それをなくしたら人は人ではない。しかしなにをもって困っているというのか? 誰がどう判断するのか? 白人との混血の子供がアボリジニの居住地で教育も受けず放置されている。これを家族から隔離し矯正施設に連行する。これを批判しても擁護してもその刃はまっすぐに今現在の自分自身に跳ね返ってくる。 だからどうだったのかを読んでみようと、この本を読んでみた。だけど内容は前世紀前半の西オーストラリアのサバイバル紀行で、思ってたのと違った。「これはこれでいいんじゃない?」「いや書くべきことはそこなの?」「当事者の記憶ってそんなもんだし」「でも当事者のオーラルヒストリーっていうにはずいぶん手を入れているよな」といろいろとモヤモヤしつつ読了。 いい本です、はい。イマイチだったのは私のスタート地点が見当違いだったから。

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2014/11/24

1930年代のオーストラリア。原住民のアボリジニは、驚くほど原始的な生活をしている。イギリスからの白人が入植を始めたのが18世紀で、アボリジニたちの生活範囲は狭められて支配されていく。白人との混血の子ども達が白人と同化するよう、教育を受けるためにアボリジニの村から拉致される。家族...

1930年代のオーストラリア。原住民のアボリジニは、驚くほど原始的な生活をしている。イギリスからの白人が入植を始めたのが18世紀で、アボリジニたちの生活範囲は狭められて支配されていく。白人との混血の子ども達が白人と同化するよう、教育を受けるためにアボリジニの村から拉致される。家族のいる村に戻るべく、3人の少女たちは施設を抜け出して2400キロの道のりを歩いて帰る。 文盲のアボリジニの母と叔母から聞いた話を書き起こした実話。アボリジニの暮らしぶりが興味深かった。正直なところ、そのほかはあまり面白くなかった。客観的には白人の文化的な生活のほうが快適に見えるが、それを押し付けられる側は単に迷惑なだけなのだという当たり前のことを改めて認識した。

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2010/02/15

オーストラリアの先住民アボリジニーの少女のお話。 実際に有ったお話ですが、日本人にはなじみのない、判りにくい話かもしれません。 先住民の子どもたちをさらうように集め、 教養と文化を与えるという名目での虐待を、政府が制度として行っていました。 その施設の様子や、そこから逃げ、親元に...

オーストラリアの先住民アボリジニーの少女のお話。 実際に有ったお話ですが、日本人にはなじみのない、判りにくい話かもしれません。 先住民の子どもたちをさらうように集め、 教養と文化を与えるという名目での虐待を、政府が制度として行っていました。 その施設の様子や、そこから逃げ、親元に帰る苦難の旅がかかれています。 映画になっていますが、単館上映なので見た人は少ないのかな?

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2009/10/04

実話というところから、読み進めていると、胸にジーンとくるものを感じたり、 このような差別があったんだ・・・と深く考えさせられました。 事実を時間をストーリーが進んでいくため、読み易く分かりやすいです。 ストーリーが淡々と進んでいく部分もあるので、面白みはすくないです。 ですが、...

実話というところから、読み進めていると、胸にジーンとくるものを感じたり、 このような差別があったんだ・・・と深く考えさせられました。 事実を時間をストーリーが進んでいくため、読み易く分かりやすいです。 ストーリーが淡々と進んでいく部分もあるので、面白みはすくないです。 ですが、実話なので、作品に深くのめりこんでしまいます。 ただ、ただ、母親に会いたかった可愛い少女たちに 当時のオーストラリアの強制隔離政策をなんとかしようという 政治をふまえた考えや思いは無かったと思います。 だけど、彼女たちの母親を思う子供の心から起きた脱走が 隔離政策に少しではあるが影響を与え、 アボリジニーに少しの光が見えたのだと思います。 彼女たちの純粋に親を思う気持ちこそが、 彼女たちの未来を動かしていったのだと思いました。

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2009/10/04

オーストラリア白人/アボリジニのハーフとして生まれた子供たちの隔離政策が実施されていたのはまだ遠い昔のことではない。また、現在のオーストラリアでは純血アボリジニはかなり少数となってしまっている。この本の主人公はモリー、デイジー、グレイシーの幼い少女たち。無理やり家族と引き離され、...

オーストラリア白人/アボリジニのハーフとして生まれた子供たちの隔離政策が実施されていたのはまだ遠い昔のことではない。また、現在のオーストラリアでは純血アボリジニはかなり少数となってしまっている。この本の主人公はモリー、デイジー、グレイシーの幼い少女たち。無理やり家族と引き離され、遠く西海岸の施設に入れられてしまう。家族に会いたい一心で、途方もない距離を北上し家族のもとに向かう。非現実的な話の様に思えるが、これが現実にあったことであることに衝撃を覚えた。映画にもなっているのでぜひ観てみたい。オーストラリアに住んでおきながら、歴史をあまり勉強していなかった自分に喝!

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2009/10/04

以前映画でも見たが、14,8,10歳のアポリジニ混血少女の1500マイル(2400km)に及ぶ母の元への逃走の旅。自然を知っているとはいえ子供の彼女たちにはあまりにも過酷。

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2009/10/04

1930年代のオーストラリア政府が白人社会を築こうと、先住民のアボリジニに対して取った政策の犠牲者になった先住民の子供達の話。子供達は幼い時から白人社会に適応させるという目的で家族と引き離されてしまうが、主人公のモリー達は収容所から脱走して、オーストラリア大陸を縦断するウサギ避け...

1930年代のオーストラリア政府が白人社会を築こうと、先住民のアボリジニに対して取った政策の犠牲者になった先住民の子供達の話。子供達は幼い時から白人社会に適応させるという目的で家族と引き離されてしまうが、主人公のモリー達は収容所から脱走して、オーストラリア大陸を縦断するウサギ避けフェンスを頼りに徒歩で2400キロ離れた家族の元へと帰った話を記したノンフィクション作品。80幾つになったモリーが未だに鮮明に覚えていて語る過去は、一つ一つの話が真実なだけに重い。でも、こういう悲劇を繰り返さないために、自分とは違う世界の話だから、と言わずにみんな読んでみて欲しいなぁ、と思う。話の内容もとてもショッキングだけれど、いかに家族に会いたかったひしひしと感じてグイグイ読めます。同作品は映画もあるので、そちらもオススメ。

Posted byブクログ