世界歴史の旅 ギリシア の商品レビュー

周藤芳幸(編者)

2009/10/04

第?部はギリシアの通史、第?部は各都市についての歴史的背景が書かれている。おれが世界史オンチなのか、山川だからなのかは分からないが、とにかく読みにくい本。何とも教科書的で、記述が平面的。第?部は「前○○年に○○が○○を征服しその後○○年間○○を統治したが○○が反乱を起こして前○○年に○○は○○になった」みたいな記述が延々と続く。今にもノートを開いて蛍光ペンでマーカーを引きながらメモしてまとめて試験対策をしたくなるような感じ。とても本の紹介にあるような「ダイナミック」とか「ひしひし」という感じはしない。そして第?部も「○○に行くとまず○○が目に入り、これは○○が○○をした時に○○したもので…」という感じで、読むのがつらいし頭に入らない。
　こう文句ばかり言うとこの本もかわいそうなので少し汚名返上しておくと、たぶんおれはこれを読み物として買ったのでこういう結果になってしまったからで、例えば第?部のギリシア史はこれだけギリシアの通史をまとめたものも他にないだろうし、そういう意味で価値があるので、これは本当にギリシア史の教科書として見れば満足できるかもしれない。第?部は自分の行くところや興味のあるところについて歴史的解説を読むことは役に立つことなので、歴史的経緯に詳しいガイドブックとして活用できるのではないかと思う。