武蔵が歩いた道 の商品レビュー
(2007/12/10) 副題に「小説と史実の狭間」とある。 吉川英治著「宮本武蔵」は好きで、さらに歴史をたどる旅行が好きな人であれば、この本はなかなかよいガイドブックになろう。 かく言う私もその一人である。父に勧められ、中一のときに初めて読んだ長編歴史小説「宮本武蔵」。梶原...
(2007/12/10) 副題に「小説と史実の狭間」とある。 吉川英治著「宮本武蔵」は好きで、さらに歴史をたどる旅行が好きな人であれば、この本はなかなかよいガイドブックになろう。 かく言う私もその一人である。父に勧められ、中一のときに初めて読んだ長編歴史小説「宮本武蔵」。梶原一騎原作川崎のぼる作の「巨人の星」に通づるものがあり、主人公が求道する姿に引き込まれた。人間を高めていくには書くあるべしと、思春期の初めに強い影響を与えられたものだ。 そんな”吉川武蔵”が歩いた道のりを写真つきで辿る本だ。関が原で暴れ、美作で沢庵和尚に捕まり、姫路で幽閉され開眼し、京都で吉岡一門、奈良で柳生とあいまみえ、中仙道、馬込妻籠を通って江戸に上り(当時はくだりか)、小説の最後は巌流島。 史実はそうではないのだが、もうあの小説がしみこんでいるので、宮本武蔵はそういう人物と思い込んでいる人が多いという。その点も私もご多聞に漏れない。武蔵は悩む思春期、大学時代にもう一度読んで、いよいよ刷り込まれた。大学時代に実際妻籠馬込を歩いたり、京都4泊5日の一人旅で一条寺下がり松など見てきている。 この本は気楽に読むべし。 しかし、吉川英治の「宮本武蔵」は、男の生き様として、心して読むものと思っています。 久々ののんきな週末、一気に本を読んでしまいました。
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