紫電改入門 の商品レビュー
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高馬力化の潮流の中、時代遅れと化しつつあった零戦と目的・仕様などを違え、コルセアやグラマンF6と互角に渡り合った局地戦闘機「紫電改」。それは昭和18年より設計開始、昭和19年試作機、昭和20年1月実戦配備となったが、その前身たる戦闘機「強風」「紫電」の開発や配備、それらの実戦模様、紫電改の設計、試作、試験飛行を詳細に解説。終戦間近の「紫電改」の実戦描写は僅かで、むしろ航空機開発の一例と、戦時下の特殊事情を垣間見させる。ただ、エンジン開発描写は少。確かに、エンジンは部品だが、全体設計に多大な影響を与える。 高馬力の一方、小型軽量化も追及したエンジン「誉」が、大量生産に向かず、修理困難な匠の如き仕様であったことが、日本の技術開発の長短を雄弁に語る。そういう中では「紫電改」は成功の部類に属すると感じさせるのが本書の内容。また、零戦の搭乗者から見た使いまわしの良さが、かえって後継機に高水準を要求する結果となったのは、格闘性能を追求する搭乗員の匠の如き気質を反映しているかのよう。その意味で、日本人論の一面照射として面白い一書である。2011年(底本1977年)刊行。
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飛行艇が主の川西飛行機による紫電改の設計。 設計者約206名、強度計算52名、合計258名の部隊が200時間の残業。 中翼→下翼 伸縮脚→非伸縮 火星エンジン用胴体→誉18気筒2000馬力エンジン専用胴体 エンジン、プロペラ、ボルト類以外の部品点数66000→43000 自動可変フラップを備えた翼、可変ピッチ4枚プロペラは変わらず。
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