あの世 この世 の商品レビュー
★2016年8月23日読了『あの世この世』瀬戸内寂聴&玄侑宗久対談 評価B かなりの生臭さ坊主二人の対談集。まあ、商売的に坊主になっている二人なので、あまり参考にはならなかったというのが素直な感想。唯一、あの世は人間に残された最後の夢という言い方は、なるほどと思えました。 お二...
★2016年8月23日読了『あの世この世』瀬戸内寂聴&玄侑宗久対談 評価B かなりの生臭さ坊主二人の対談集。まあ、商売的に坊主になっている二人なので、あまり参考にはならなかったというのが素直な感想。唯一、あの世は人間に残された最後の夢という言い方は、なるほどと思えました。 お二人の話を聞くよりは、小説を読ませてもらった方がよいのかもしれません。(反省)
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生きているものは、遺体になった瞬間に、体重が減る。 報告された中で最高値だったのが、(人間の場合だが)40グラム減ったということだ。 アインシュタインの「この宇宙のエネルギーの総量は一定だ」という言葉を基本とすると、1グラム減るだけでもそこに相当なエネルギーが生まれる。 質量と...
生きているものは、遺体になった瞬間に、体重が減る。 報告された中で最高値だったのが、(人間の場合だが)40グラム減ったということだ。 アインシュタインの「この宇宙のエネルギーの総量は一定だ」という言葉を基本とすると、1グラム減るだけでもそこに相当なエネルギーが生まれる。 質量というのもエネルギーの一種であるとすれば、では減った体重分のエネルギーは具体的にどんな力があるかというと、1g減って生まれるエネルギーは、富士山を17mm持ちあがるという運動エネルギーになる・・・ という玄侑さんの話を受けて、寂聴さんはこんなことを話し始めた。 寂聴さんは、お姉さんが亡くなったという知らせに駆けつけたが間に合わず、死に目に会えなかった慙愧の念にかられ、お姉さんに話しかけた。 もし聞こえているんなら、口をぱくぱくして。 そう言ったら、お姉さんの口がぱくぱくした。 腰を抜かすくらい驚いたそうだ。 しかし玄侑さんの、エネルギーの話を聴いた後では、ああ成程なあと思った。富士山を持ち上げるエネルギーがあるんだから、口を動かすくらい朝飯前かなあと。生きている人の言うことは、ちゃんと聞こえてるんだなあ。 そこで私の話になるが、私の母にも似たようなことがあった。 私は、母の突然の訃報を聞き駆け付けたものの、顔を見ることができたのは亡くなってから9時間後だった。 9時間たっていたのに、 母の閉じられたまぶたから、一筋涙があふれ流れた。 最初はよくわからなかった。 でも、ああ、母さん・・・私が来たこと分かったんだね。 と、切なくてうれしい気持ちになった。 後になればなるほど、その涙の意味するものはたくさんあるのだなと分かり、母の生きてきた時間を、自分が生まれる前からの母の人生を反芻した。 母は私のためにエネルギーをとっておいてくれのでしょう。 余ったエネルギーは、ここぞという時のために保管しているのかな。 例えば祖先が危険な目にあった場合、助けるとか・・・うーん。。 もう一つ心に残った話・・・・・ 「声が聞こえるというのは仏教で声聞(しょうもん)といいますけど、六道を超えるもの。地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天ときて、その上に声聞くがある。つまり、人の話をちゃんと聞くことができていれば六道を超えるということ」 お釈迦さまの耳は大きい。 大きな耳で皆の話をよーく聞いていらっしゃるのだな。
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作家でもある2人の僧侶が対談形式で生き方についてのヒントを与えてくれます。周囲の風に押し流されて生きていかざるを得ない人間社会。主体的に生きられないと苦しいよね。「シーツの端」の譬えに頷いてしまった。
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とても読みやすく面白かった。宗久さんの、仏教をなるべく論理的に科学的に且つ分かりやすく話そうという姿勢が好き。
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二人の対談なんですが、一部はNHKで放送されました。そのときも放映されたのですが、死ぬとすごいエネルギーが出るという話が面白い。 亡くなった瞬間に体の重さが何グラムか減るという測定をアメリカの何軒かの病院でしている。最高40g減ったという報告があるとか。 宇宙の中のエネルギー...
二人の対談なんですが、一部はNHKで放送されました。そのときも放映されたのですが、死ぬとすごいエネルギーが出るという話が面白い。 亡くなった瞬間に体の重さが何グラムか減るという測定をアメリカの何軒かの病院でしている。最高40g減ったという報告があるとか。 宇宙の中のエネルギーの総量は一定という法則があるから、1g減ると、減った質量分のエネルギーがどこかで生まれている。それをアインシュタインの式に当てはめて計算すると、25メートルプールの水を529杯分沸騰させられる。40gだと21160杯分となる。 亡くなったときにプールの水を沸騰させても意味がないだろうけど。 光だと、東京ドーム18日分の明るさになる。運動エネルギーになって富士山を持ち上げると17ミリ持ち上がるエネルギーになる。 よく死んだ時間に田舎の実家に姿をあらわすなんて言うけどそういうことも物理的に可能なのではないかということです。 瀬戸内寂聴さんは、おねえさんが亡くなったとき、仏に一生懸命話しかけていて、「もし聞こえていたら口をパクバクあけて」と言ったら、ほんとに口がパクパク動いた。腰を抜かすほど驚いて、急いで近くにいた甥を呼んでもう一度試したらまたパクパク動いたそうで偶然ではない。 という話でした。 あの世はあるのかという話では、あるということもないということも証明されていないのだから、あると信じたほうが幸せなんではないかという話をしていました。瀬戸内さんは高齢で仲のよかった人はみんな先に亡くなってる。自分が死んで、三途の川を渡ったら皆でパーティをするんだと述べている。
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