技術分野におけるリスクアセスメント の商品レビュー
筑波大学助教授、佐々木哲也 訳。 高度な概念もわかりやすい図が多数。 大学の「工学者のための倫理」の参考書として使用。人為的ミスの扱いや、意思決定指針の実際が示され授業内容に合う。さらに授業では扱われない、数学的な取扱いが紹介される。 機械、エネルギー産業、土木、建築の各分野か...
筑波大学助教授、佐々木哲也 訳。 高度な概念もわかりやすい図が多数。 大学の「工学者のための倫理」の参考書として使用。人為的ミスの扱いや、意思決定指針の実際が示され授業内容に合う。さらに授業では扱われない、数学的な取扱いが紹介される。 機械、エネルギー産業、土木、建築の各分野から適用事例を挙げる。実際のシステムの故障木・事象木が例示され大変参考になる。複雑な現実そのままに、解決策が明示されるマニュアルでは無い。「驚くに値しない」と大げさな表現の割には”そんなことは、わかってるんだよ”と言われそうな当たり前のことだが、実務者の頭の中にある問題意識を再認識すべく明文化したところに意義があると言えよう。 一方で第6章は、専門的で少し高度な内容がスッキリ簡潔にまとまっている。時間変動荷重と構造の劣化の扱い方や、多変数系のシステムの信頼性の考え方が、明快な図とともに非常にわかりやすくて良い。 目次 1.緒言 2.リスク源 3.システムのモデル化 4.システム要素の性能 5.ヒューマンエラーとヒューマン信頼性のデータ 6.システム評価 7.リスク受け入れの基準 8.適用事例
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