星の牧場 の商品レビュー
戦争に行ってケガや病気で記憶をほとんどなくしたものの、名前と自分の育った牧場の名前を覚えていたおかげでその牧場に戻れたモミイチ。 戦争中、彼の持ち馬だったツキスミの蹄の音が時折聞こえる彼がいろいろな楽器を演奏するジプシーに出会うのは、彼の幻想なのか…それでも音や演奏場面、そして流...
戦争に行ってケガや病気で記憶をほとんどなくしたものの、名前と自分の育った牧場の名前を覚えていたおかげでその牧場に戻れたモミイチ。 戦争中、彼の持ち馬だったツキスミの蹄の音が時折聞こえる彼がいろいろな楽器を演奏するジプシーに出会うのは、彼の幻想なのか…それでも音や演奏場面、そして流れ星の降る星空を想像しながら読んでいると、悲しいような幸せを感じるような不思議な気持ちでした。
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小学生のときに読みました。庭に木があって、その木に登って読みました。あれが1番正しい読み方だったんじゃないかなあと今でも思います。戦争も何もまだ何にも分かっていない子どもでしたが、だけどスミイチの孤独も、悲しみも、清らかさも全部分かっていたような気もします。本当に好きです。今でも...
小学生のときに読みました。庭に木があって、その木に登って読みました。あれが1番正しい読み方だったんじゃないかなあと今でも思います。戦争も何もまだ何にも分かっていない子どもでしたが、だけどスミイチの孤独も、悲しみも、清らかさも全部分かっていたような気もします。本当に好きです。今でも好きです。今でも「ミネラル」という飲み物に憧れます。 今日初めて調べ直して、とても古い作品だったと知りました。新しいような、古いような、不思議な物語です。
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◆きっかけ 山本ふみこさんが『台所から子どもたちへ』p48で、病院の待合室で庄野潤三の『懐かしきオハイオ』を開けて下記のように記しており気になって、『シェリー酒と楓の葉(庄野潤三 文藝春秋)』『星の牧場 (庄野英二 理論社)』と共に読みたくなった。Amazonのレビューを読んで、...
◆きっかけ 山本ふみこさんが『台所から子どもたちへ』p48で、病院の待合室で庄野潤三の『懐かしきオハイオ』を開けて下記のように記しており気になって、『シェリー酒と楓の葉(庄野潤三 文藝春秋)』『星の牧場 (庄野英二 理論社)』と共に読みたくなった。Amazonのレビューを読んで、この3冊の中で一番読みたくなったのは『星の牧場』だった。 以下、引用。 「2009年9月、「庄野潤三」が亡くなったときは寂しかったなぁ。何より「 ……これから、どうしよう」という切実な不安にとらえられた。「庄野潤三」の本を頼りに暮らしているからだ。世知辛いものにからめとられそうになったとき、嫌気がさしたとき、「庄野潤三」の本がわたしに立ち直るきっかけをつくってくれるからだ。ところで、同じように身を寄せたくなる本に『星の牧場』(庄野英二著/理論社)がある。この本の著者「庄野英二」は、「主野潤三」の兄だ。なんというきょうだいだろう。ことばが、ない。 『懐かしきオハイオ』は、「主野潤三」がロックフェラー財団の研究員として、米国オハイオ州ガンビアで暮らした1年間(一九五七年秋から翌年夏まで)をふり返り綴った作品だ。前編に、『シェリー酒と楓の葉』(文藝春秋)がある。(中略)病院の待合室のソファの上で、オハイオ州ガンビアの、「白塗りバラック」と呼ばれる教職 員住宅の台所の水がなかなか落ちないのをなおしてくれたカレッジ(のメインテナンス.オフィス)の職員が「テイク·イット·イージィ」と云って帰ってゆくところまで読んだわたしは、いきなりオハイオ州ガンビアから引きもどされた。」
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小学生の頃によんでいたのを再読。当時に内容を理解していたとは思えない。なかなかに重厚。わたしはチクリンとタケバヤシだけをしっかり記憶していました。 幻想文学もしくは詩篇と見てもよろしい。
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モミイチが戦争の兵士として戦ってから 母国に帰ってきた時、感情がからっぽになっていた。 各楽器の音楽に出会い、少しずつ人間らしさを取り戻していく。
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これぞ戦後児童文学。 映画と並列しながら 読みましょうね。 戦争ってなんだろう。 愛しいとはなんだろう。 音楽ってなんだろう。 音楽の美しさと戦争の儚さ の比較対象としての内容的妥当性 はいかに整合しているか。 戦争被害者の健忘とフラッシュバック のPTS...
これぞ戦後児童文学。 映画と並列しながら 読みましょうね。 戦争ってなんだろう。 愛しいとはなんだろう。 音楽ってなんだろう。 音楽の美しさと戦争の儚さ の比較対象としての内容的妥当性 はいかに整合しているか。 戦争被害者の健忘とフラッシュバック のPTSDに捧げる抒情詩。 明るくエンドに向かうモミイチ(主人公) の足跡と足音。 ★☆星☆★がきらきらキラキラ綺羅綺羅
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テレビ化・映画化もされた戦争童話の決定版です。 モミイチの優しい心に打たれます。長新太さんの挿絵もすてき。
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戦争から戻り牧場で働くモミイチが,山の中で楽器を演奏するジプシーたちに出会う。彼らがごちそうする色とりどりの「ミネラル」という飲み物のおいしそうなこと。児童書ながら深く心にしみ入る物語。モミイチは愛馬ツキスミと星の花野をどこまでも駆けてゆくのだ。
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