皇帝政治と中国 の商品レビュー
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皇帝政治を大別し、漢族王朝と非漢族王朝、唐宋変革前後の4つに分けている。漢族王朝の維持発展させてきた皇帝制度に、非漢族王朝の個体発生的制度が系統に統一され、清朝にて大成するという大きな流れ。 中国は氾濫旱魃の多い黄土大地で生きるために農民の家族的共同体意識が強く、その価値観を体系化した礼・儒教が皇帝制度の下敷きとなっていると主張している。 秦漢代の九卿は家政機関が国家規模に拡大されたもので、国家官制が変遷しても清朝まで残った。皇帝の郎党たる大夫・郎を統べる郎中令・コウロククンと、宮廷内職務の中書・門下・尚書の原型を抱える少府は、後の皇帝政治に与える影響が大であった。 孝廉は挙孝が儒教的徳目、察廉が法家的行政について問うた選挙制度。 単純な誤字や事実関係の誤認が目に付いた。校正はきちんとしてほしい。。。
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