返らぬ日 の商品レビュー
吉屋信子らしい、作品。彼女の作品に多い、少女の絆の物語です。 最初は彌生さんが美しいと思ったのだけれど、最後は少しイライラする。一緒に逃げようと言ったあと、かつみさんが決心したにもかかわらずやっぱりダメと言うのは身勝手。駆け落ちドタキャンなら、マリみての栞さんの方がいい、と...
吉屋信子らしい、作品。彼女の作品に多い、少女の絆の物語です。 最初は彌生さんが美しいと思ったのだけれど、最後は少しイライラする。一緒に逃げようと言ったあと、かつみさんが決心したにもかかわらずやっぱりダメと言うのは身勝手。駆け落ちドタキャンなら、マリみての栞さんの方がいい、と思うのは時代のせいでしょうか。
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鎌倉ゆかりの文士というと、もう戦後の文壇の作家がほとんど多かれ無少なかれ縁をもっていて数えきれないのだが、吉屋信子は長谷在住で、大仏様のいる高徳院に眠る生粋の「鎌倉文士」の一人である。 あまりにも美しい女性日本語の粋ここに極まれり!!!! 少女の純潔なんて言葉は死語であるが、こ...
鎌倉ゆかりの文士というと、もう戦後の文壇の作家がほとんど多かれ無少なかれ縁をもっていて数えきれないのだが、吉屋信子は長谷在住で、大仏様のいる高徳院に眠る生粋の「鎌倉文士」の一人である。 あまりにも美しい女性日本語の粋ここに極まれり!!!! 少女の純潔なんて言葉は死語であるが、ここに描かれる女学生の痛々しいまでに甘く美しいことと言ったら・・・・・。 こんなものを読んでしまったら、男を欲望する自分がなんだか堕落した存在のように一瞬思ってしまうほど。 男性の欲望の対象であることから逃れ、ただ自分たちの浪漫と幻想の世界に殉ずる彼女たちは、清らかながら妖しく凛々しく勇ましい。 田辺聖子フェチ必読。 大正ロマン好き必読。 漢字フェチ必読。 ゲイ必読。
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「七彩物語」「裏切り者」「日曜日-サンデーシック-」「五月と桐の花」「讃涙頌」「同性を愛する幸い」が同時収録されています。単なる百合小説と言い切ってしまうにはどれも余りに美しく可憐な女同士の哀歓を描ききった吉屋信子の初期作品集。
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