心的外傷を受けた子どもの治療 の商品レビュー
養護施設、里親等臨床的場面で使える治療法(親子遊戯療法、発達的遊戯療法)を紹介している。治療には一次的愛着者(基本的には生物学上の両親)の積極的参加か、完全分離が必要だ。 この本で興味深かったのは「愛着」の定義だ。つまり、”子どもと養育者との、相互的、永続的、情緒的、身体的な...
養護施設、里親等臨床的場面で使える治療法(親子遊戯療法、発達的遊戯療法)を紹介している。治療には一次的愛着者(基本的には生物学上の両親)の積極的参加か、完全分離が必要だ。 この本で興味深かったのは「愛着」の定義だ。つまり、”子どもと養育者との、相互的、永続的、情緒的、身体的な親和”というのだ。 また、一次的愛着者の要素がもっているメッセージとして、次の3つをあげている点も興味深い。 ・保護者としては「すべてはうまくいくでしょう。私があなたを世話し、制限し、安全にしてあげましょう」 ・提供者としては「私は、食べ物、愛情、住居、楽しみ、慰め、遊びを提供する源です」 ・案内役としては「あなたが誰なのか、私が誰なのか、世界の仕組みはどうなっているのかを教えましょう」 愛着の形成に失敗してしまった子どもたちの「育ち直し」へのよい指針になるかもしれない。 なお、本書には「プレイバック・シアター」についてのジョー・サラの実践も掲載されている。
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