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間抜けの実在に関する文献 の商品レビュー

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2024/01/09

「この人と知り合いになったら、何を書かれるかわかったもんじゃない…」というのが、内田百閒初心者として読み始めて感じたことだった。 しかも「間抜けの実在」って。気の小さい私(!)なんて「こんなこと書いちゃって、人間関係悪くならないの!?」と心配になってしまう。堂々と書けて羨ましすぎ...

「この人と知り合いになったら、何を書かれるかわかったもんじゃない…」というのが、内田百閒初心者として読み始めて感じたことだった。 しかも「間抜けの実在」って。気の小さい私(!)なんて「こんなこと書いちゃって、人間関係悪くならないの!?」と心配になってしまう。堂々と書けて羨ましすぎる。私も夫のこととか、会社のオジサンとか、「間抜けの実在」として書き連ねてやりたい。 &Premium2023.9月号で角田光代がこの本を紹介していた。「漱石の鼻毛の話」になぜかめちゃくちゃ惹かれて、思わず図書館で予約。 仮名遣いは現代版にしました、とはいえ「八釜しい」「矢張り」など、普段ひらがなで書いているものが漢字だし、1行の文字数が多めで、読み進めるのにちょっと苦労。 でも、くだんの『漱石遺毛』がわりと早々に出てきたことと、芥川龍之介との交友記、先生のくせにイタズラ好きで、「ひょっとして、間抜けってのは御本人のこと?」「いや、でも自分のこと棚に上げてるでしょ、これは」とか、破天荒な方々の姿に「こんな人いたらヤバイでしょ」とかツッコミながら読んでるうちに読み終わった。 私は内田百閒を読んだことがなく、「うちだひゃっけい」だと思っていたくらいだったけど、年末年始に実家で読みかけのこの本をテーブルに置いていたところ、叔母が「あら、ひゃっけんは相当おもしろいわよね」と言っていたのも、読み進められた一因かも。 なんだかんだ言って、人物観察がおもしろい。どうでもいい内輪ネタといえば内輪ネタだし、暴露話といえばそうでもあるけど、「間抜けの実在」として書かれている方々がダメ男なりにたぶん愛されキャラで、なにより内田百閒その人がダメ男でも愛されキャラなんだろうな。 私が身の回りの「間抜け」をブログなんかに書いたら、ただの悪口を書き連ねるだけになるところだけど、内田百閒だと悪口っぽくならないんだよなぁ…。 読み終わる頃には「知り合いになったら、どんな風に書いてもらえるんだろ」とだいぶポジティブに思ってしまった。 飛行機事故で死んだ友人・中野の口癖「つまらんやつじゃ」から、「蘭茶先生と呼ぶことにした」というユーモアセンスは畏れ多くも参考にしたい。

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2020/03/10

内田百閒 間抜けの実在に関する文献 夏目漱石 芥川龍之介 森田草平 とのエピソードや教師時代の交友録を集めた随筆集。 お金にだらしないのに憎めない人柄を感じる文章。憎めない人柄は 著者の自由さや吹き流しの気持ち〜何事も嫌だと言わず あなた任せという気持ち〜にあるよう...

内田百閒 間抜けの実在に関する文献 夏目漱石 芥川龍之介 森田草平 とのエピソードや教師時代の交友録を集めた随筆集。 お金にだらしないのに憎めない人柄を感じる文章。憎めない人柄は 著者の自由さや吹き流しの気持ち〜何事も嫌だと言わず あなた任せという気持ち〜にあるように思う 夏目漱石 芥川龍之介 森田草平 とのエピソードは、著者にしか語れない 感動的な弔辞だが、遺品として 漱石の鼻毛を所蔵している話には笑った 忘却論 は御意 *覚えていられなかったら忘れていい。試験まで覚えていればいい *覚えていないことは 忘れられない〜だから忘れる為に覚えること *知らなかったことと 知っていたけど忘れたことの違いは 忘れていく内にわかってくる

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2009/11/22

交友録のような感じの1冊。 法政大学の学生の話が笑えた。 卒塔婆の話がツボにはまって大変なことになりましたw そうか、このノリでまあだ会なのか。 そう平記は、最後が仲たがいしたままになったのが切なかった。 百けんは、悲しいとき抑えめの文章になるんやなあ。 (09.11.21) ...

交友録のような感じの1冊。 法政大学の学生の話が笑えた。 卒塔婆の話がツボにはまって大変なことになりましたw そうか、このノリでまあだ会なのか。 そう平記は、最後が仲たがいしたままになったのが切なかった。 百けんは、悲しいとき抑えめの文章になるんやなあ。 (09.11.21) 09.10.29~09.11.21

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2009/10/04

教員時代の思い出、 交流していた人物についての回想、 どれも平易な文章の中に チラッとのぞく茶目っ気が面白い。

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2010/09/24

百けん先生の友人/知人の奇行録集。 でも多分、類が友を読んでるのか、百けん先生自身の視点がヘンなのか。 自分のことを棚に上げてる感はあるよー。 愛すべき百けん先生に。

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2009/10/04

集成の中では一番気に入っている内容。「空中分解」は、笑える分最後に百?の本音が見えて、しんみりする。

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