人間の条件(上) の商品レビュー
上下巻通しなので、上下とも同じレビューです。 これは、現代にひそむ人間の根源的な問題を、包括的に描いている作品だと思います。一読すると、オウム事件をメインに扱っているようだけど、それだけではないと思います。人間の出会いとは何か、愛とは何か、怒りとは、刑事とは、そして人間であるた...
上下巻通しなので、上下とも同じレビューです。 これは、現代にひそむ人間の根源的な問題を、包括的に描いている作品だと思います。一読すると、オウム事件をメインに扱っているようだけど、それだけではないと思います。人間の出会いとは何か、愛とは何か、怒りとは、刑事とは、そして人間であるための条件とは・・・。色んなことを考えさせられる、とても深い作品です。 棟居刑事は、人間であるための条件を満たしたのだろうか。様々な試練から立ち直り生きていくことが人間の条件だとしたら、棟居刑事は人間と非人間の境界をさまよいながら、この作品が終わったのでしょう。確かに、立ち直ることは人間の条件かもしれないけれど、僕だっていつ立ち直れなくなるか分からない。その時に僕は、それでも「自分は人間だ」と言えるだろうか。それは分からないし、棟居刑事と同じ立場に立たされたなら、僕は確実に人間の条件を満たさない。 小説だから切ない結末はいくらでもあるけれど、棟居刑事は切なすぎる。この物語が終わったあと、棟居刑事が幸せになっていますように・・・。
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図書館本。何だかなぁ〜これ2003年初版になっているが、要はオウム事件をまんま棟居刑事物に書き換えただけで、全く、なぁーんの新しい事も無く。余りに話題が古すぎて「今更?」的感覚は拭えない。しかも棟居さんがまたひどい状態になってしまって、何か、暗すぎ・・・
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