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戦争童話集 の商品レビュー

4.4

17件のお客様レビュー

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焼跡にはじまる青春の…

焼跡にはじまる青春の喪失と解放の記憶。戦後を放浪しつづける著者が、戦争の悲惨な極限に生まれえた非現実の愛とその終りを“八月十五日”に集約して描く万人のための、鎮魂の童話集。

文庫OFF

2022/07/12

1番目のクジラの話に惹かれて購入。 戦争と人間と動物という印象。 三浦哲郎の『木馬の騎手』と雰囲気は似ていると思う。

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2022/04/16

一つ一つは短編。どの話も救いのない結末を迎えてしまう。こんな時代でも相手を思いやりけれどもそれは叶わない。必死に頑張ったのに報われる事のないまま終わってしまう。けれど戦争をするという事はそういう事なんだな、と。火垂るの墓の作者。

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2021/08/28

戦争になって僕らが得をすることはない。 その痛切な想いだけが、戦争を遠ざけるのではないだろうか。 遠ざけて、遠ざけて、いつか歴史の彼方に「戦争」が忘れられる日がくるといいのだけれど。

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2021/02/07

戦争の記憶が、社会から薄められてきた今、読む。 映画、蛍の墓を見た後のような、ズッシリと心に重い塊が沈んでいるのを感じる。 一体的に語られない、一人一人の様々な8月15日があったんだと。 漫画のペリリューも読んでいるからか、あの一日が境になった人もいれば、知る術もなくそれま...

戦争の記憶が、社会から薄められてきた今、読む。 映画、蛍の墓を見た後のような、ズッシリと心に重い塊が沈んでいるのを感じる。 一体的に語られない、一人一人の様々な8月15日があったんだと。 漫画のペリリューも読んでいるからか、あの一日が境になった人もいれば、知る術もなくそれまでの時が繋がったままの人も多くいる。 生きながらえた方々にとっても、亡くなられた方々も、一人ひとり、別。 この感情を表す言葉が見つからない。 当時から今の間に無くなった言葉なのか。

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2020/04/19

「火垂るの墓」「おもちゃのチャチャチャ(作詞)」「黒の舟歌」などの野坂昭如さん(1930.10.10~2015.12.9)「戦争童話集」、1975.7刊行、1980.8文庫。8月15日から始まる12の鎮魂の童話集。前半6話はオウム、象、狼、あぶら虫などの生き物と人間を描いた悲しい...

「火垂るの墓」「おもちゃのチャチャチャ(作詞)」「黒の舟歌」などの野坂昭如さん(1930.10.10~2015.12.9)「戦争童話集」、1975.7刊行、1980.8文庫。8月15日から始まる12の鎮魂の童話集。前半6話はオウム、象、狼、あぶら虫などの生き物と人間を描いた悲しい、読むのが辛い、泣けてくる話。「雌狼と女の子」「赤とんぼとあぶら虫」が印象に強く残りました。後半6話は、童話というよりリアルな感じの戦争話でした。

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2018/10/24

小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話 青いオウムと痩せた男の子の話 干からびた象と象使いの話 凧になったお母さん 年老いた雌狼と女の子の話 赤とんぼと、あぶら虫 ソルジャーズ・ファミリー ぼくの防空壕 八月の風船 馬と兵士 捕虜と女の子 焼跡の、お菓子の木 著者:野坂昭如...

小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話 青いオウムと痩せた男の子の話 干からびた象と象使いの話 凧になったお母さん 年老いた雌狼と女の子の話 赤とんぼと、あぶら虫 ソルジャーズ・ファミリー ぼくの防空壕 八月の風船 馬と兵士 捕虜と女の子 焼跡の、お菓子の木 著者:野坂昭如(1930-2015、鎌倉市、作家)

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2017/08/22

「昭和二十年、八月十五日」で書き起こされる12編の戦争のはなし。平易な文章を心掛けたとは著者のあとがきだが、大人のための戦争を忘れないメッセージが込められた小説だ。悲しい結末が多いのに、不思議に涙することなく読了。そういう意味で「童話」という表現は合っていて、カラリと乾いた悲劇に...

「昭和二十年、八月十五日」で書き起こされる12編の戦争のはなし。平易な文章を心掛けたとは著者のあとがきだが、大人のための戦争を忘れないメッセージが込められた小説だ。悲しい結末が多いのに、不思議に涙することなく読了。そういう意味で「童話」という表現は合っていて、カラリと乾いた悲劇に浸ることができた。他の著作も読んでみたい。

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2013/10/16

同じ書名でも、此方は自分に合う。昭和18年頃、動物園の動物を全て処分せよという命令が下る。ライオン、シロクマ、ヒグマ、ワニなどの猛獣に睡眠薬入りの餌をやり、それが最後の晩餐。寝ている間に首に縄を巻き付けておいて、彼らが起きたら、勝手に暴れて窒息死。長くてその間7分だったという。最...

同じ書名でも、此方は自分に合う。昭和18年頃、動物園の動物を全て処分せよという命令が下る。ライオン、シロクマ、ヒグマ、ワニなどの猛獣に睡眠薬入りの餌をやり、それが最後の晩餐。寝ている間に首に縄を巻き付けておいて、彼らが起きたら、勝手に暴れて窒息死。長くてその間7分だったという。最後まで残ったのが象で、仕方ないので餌をやらずに餓死させることにした。死んでいくまでの描写がなんとも・・・。動物全殺命令は空襲になったら動物が暴れて危ないからという理由だったが、真の目的は別の処にあった。是非お読みいただきたい。

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2013/09/26

野坂さんは「蛍の墓」のイメージが強くて、痛くて読めない気がしてた。この童話は、黒田征太郎さんとの絵本と映像でみた事があったけど、改めて文庫で読んでみると印象が変わった。 優しいんだけど、重い。童話調でなんかかわいいとこもあるんだけど、やっぱりずんって重いお話。でもすごく大切なお...

野坂さんは「蛍の墓」のイメージが強くて、痛くて読めない気がしてた。この童話は、黒田征太郎さんとの絵本と映像でみた事があったけど、改めて文庫で読んでみると印象が変わった。 優しいんだけど、重い。童話調でなんかかわいいとこもあるんだけど、やっぱりずんって重いお話。でもすごく大切なお話。 声なき声をすくいあげて書かれたわたしたちが忘れちゃいけないお話。 小学校の教科書に載せてほしい。

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