楷書がうまくなる本 の商品レビュー
「草書を習う ~ 草書がうまくなる本」を勉強しはじめて、なかなか面白かったので、楷書版を先に読み終える。 書を習うと言えば、まずはお手本を見て、その通りに書こうと練習(臨書)するわけだが、いざ古典をお手本にしようと思うと、現代の活字こそが「美しい」と擦り込まれている現代人には違...
「草書を習う ~ 草書がうまくなる本」を勉強しはじめて、なかなか面白かったので、楷書版を先に読み終える。 書を習うと言えば、まずはお手本を見て、その通りに書こうと練習(臨書)するわけだが、いざ古典をお手本にしようと思うと、現代の活字こそが「美しい」と擦り込まれている現代人には違和感があったり、教育漢字とは異なる字形・書き順であったりと戸惑うことが少なくない。その段階を乗り越えても、なかなかお手本に似なかったり、あるいは似ないままお手本との差を認識できなかったり、書の独習には様々な罠がある。この本では楷書の最高峰と言われる初唐の三大家(虞世南、欧陽詢、褚遂良)の手本をもとに、その特徴や臨書するときに気をつけるべき点を独習者にもわかりやすく解説していて、楷書独習の座右の書と言える。 著者は「楷書がうまくなる」という商業的なタイトルに納得がいかなかったようだが、その後、「行書がうまくなる本」(蘭亭序と祭姪文稿の2冊)、「草書がうまくなる本」と続巻が続いたところを見ると商業的にはかなり成功しているらしい。
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