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僕だけの未亡人叔母 の商品レビュー

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物語が充実している

果たして官能小説にドラマ性が必要なのかと考える向きもあるだろうが、これは相応にあった方が良い、むしろあるべきと考える。ただカラミだけを抽出するのならば、わざわざ小説を選ぶ必要はなくAVで事足りるからである。大っぴらに観賞出来ない環境の人もいるので一概には言えないが、それでも文字だ...

果たして官能小説にドラマ性が必要なのかと考える向きもあるだろうが、これは相応にあった方が良い、むしろあるべきと考える。ただカラミだけを抽出するのならば、わざわざ小説を選ぶ必要はなくAVで事足りるからである。大っぴらに観賞出来ない環境の人もいるので一概には言えないが、それでも文字だけで数百頁も読むのだし、やはり小説なのだから物語の中に官能が、あるいは官能に至るための物語があって成り立つものだと思う。 なぜこんな講釈を垂れているのか、それは本作が普段の新堂作品でありながらドラマの部分に常ならぬ気配りをしたのか、実にスムーズな流れを感じたからである。2人のヒロインが嫉妬心を内心剥き出しにして主人公を奪い合うのだが、それぞれとの密戯が発覚して双方が主人公に三行半を突き付けるところがいつもと少し違う。また、その後も普段なら主人公が反省した頃合いを見計らってヒロイン達が百合を見せつけて和解するパターンが多いのだが、本作ではここで(ベタだが)なかなかドラマティックな捻りをひとつ効かせて主人公の悔恨を演出している。これまでも、またこの後にも見られない流れである。さらにヒロインそれぞれにもドラマがあり、それが主人公との同居生活の中で影響を及ぼし、心と体の融合を促す要素になっている。ただ、タイトルからすると未亡人の叔母がメインかと思うし、実際にカラミも叔母との方が若干多い気もするが結末は違った形で迎える。デビュー作『若未亡人の寝室』に通ずるものを感じる作風である。なお、物語の本線からはズレるが、この未亡人叔母は、後にその理由が判明するものの、男を取っ替え引っ替えしてパーティに出掛け過ぎと思う。実姉に肩入れしていると何てこともないだろうが叔母寄りだと何となく少し釈然としなくなる。あと、クライマックスの3Pが消化不良気味。

DSK