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バッハ小伝 の商品レビュー

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2023/04/12

1802年に出版された最初のバッハ評伝。 評伝と言っても伝記的な部分は少ない。11の章立てで、家系、生涯、演奏家としての評価、作曲論、教育、人間性、作品論、残した精神などを論じている。 内容は多岐に渡っているが、文章量は多くない。新書サイズで、本文は128ページしかない小書である...

1802年に出版された最初のバッハ評伝。 評伝と言っても伝記的な部分は少ない。11の章立てで、家系、生涯、演奏家としての評価、作曲論、教育、人間性、作品論、残した精神などを論じている。 内容は多岐に渡っているが、文章量は多くない。新書サイズで、本文は128ページしかない小書である。 バッハを知りたいという人は、最新の研究成果を盛り込んだ現在の本(礒山雅、小林義武、樋口隆一の著作など)を読むのが一番だが、そういった本はあらかた読んでしまったという人が、読んでみるには良いであろう。 一次資料として重要な役割りを果たした本ではあるが、やはり間違えている部分や誤解を招く様な部分は多い。 特にバッハの初期作品(1725年以前)は習作・試作と捉えているし、声楽曲は「葬送のためのカンタータであるBWV244a、BWV198と、モテット集がバッハの最も重要な声楽曲である」としている。熱心なバッハ信奉者であるフォルケルにしてこの認識であるというのは受容史として見た場合にのみ、興味深いと言えるが、それ以上の価値は持たない。 間違っても入門書には適さない本で、バッハ関連本を何十冊も読んでおり、原典資料として当たってみたいというバッハ愛好家にのみお勧めしたい。

Posted byブクログ

2011/02/21

ドイツ万歳!な口吻が時代(19世紀初頭)を感じさせます。バッハのことも褒め讃えすぎなんでは…という勢いなんですが、たぶんこれくらいの賞賛にも耐えうるほどの音楽家だったのだと思います。最終章「バッハの精神」なんかは、純粋に芸術を志す人なら一読の価値あり、ではないかな。

Posted byブクログ