社会契約論 の商品レビュー
主要な概念である「社会契約」と「一般意志」。大まかなイメージは掴むことができたと思う。社会契約は、平等な個人間の組合契約のようなものだろうか。契約の目的は、構成員の保護と繁栄。全体の幸せを願う「一般意志」が、今の日本にあるのかは疑問だな。
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わかりやすい。国家と国民(市民)の義務等、いいこと書いてある。国民は国家に一方的に盲目的に奉仕する義務はないのだと理解したが違うかなぁ?
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近代国家の存在理由を知りたくて読んだ。 「自然状態において生存することを妨げるもろもろの障害が、その抵抗力によって、各個人が自然状態にとどまろうとして用いる力に打ちかつに至る点にまで到達した」とき、人類は社会契約により、「各構成員の身体と財産を、共同の力のすべてをあげて守り保護...
近代国家の存在理由を知りたくて読んだ。 「自然状態において生存することを妨げるもろもろの障害が、その抵抗力によって、各個人が自然状態にとどまろうとして用いる力に打ちかつに至る点にまで到達した」とき、人類は社会契約により、「各構成員の身体と財産を、共同の力のすべてをあげて守り保護するような、結合の一形式を見出だす。そうしてそれによって各人が、すべての人々と結びつきながら、しかも自分自身にしか服従せず、以前と同じように自由である」ことができる。 社会契約により「政治体」が、一般意志により「法」が定められ、その結果、集団に秩序が生まれる。 本性としての正義に過度に期待せず、それを補うために「法律」があるという考え方。
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これは、読まないと損しますよ。割とマジで。 ここに書かれていることは余りにも偉大で高邁で僕なんかがここに感想なんてものを書くのはおこがましいことなので、ここには国家に所属して生活している人にとってとても大切なことが、(多くの人が思っているよりは)易しく、ときにはユーモアも交えて語...
これは、読まないと損しますよ。割とマジで。 ここに書かれていることは余りにも偉大で高邁で僕なんかがここに感想なんてものを書くのはおこがましいことなので、ここには国家に所属して生活している人にとってとても大切なことが、(多くの人が思っているよりは)易しく、ときにはユーモアも交えて語られていることを紹介するに留めておく。 個人的には、なぜ人は集合するのか(また、現代では孤立することを選ぶ者が多いのか)、天皇制の意義、法律の本質、政府の本来の役割、僕らが意見を交換する意味、等について自分なりの解答を見つけられた気がしている。 言うまでもないが、まさに名著である。
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王権神授説に基づいた封建的貴族制度をベルばら的革命精神による内乱により一変させ、後にナポレオンの呼び水ともなった(ルソーは本書でコルシカ島出身者がヨーロッパ中を脅かすであろうと予言している)歴史的に有名な書物。とはいえ、未だ民衆が革命によって主権を握ろうとした事が無い国に生まれた...
王権神授説に基づいた封建的貴族制度をベルばら的革命精神による内乱により一変させ、後にナポレオンの呼び水ともなった(ルソーは本書でコルシカ島出身者がヨーロッパ中を脅かすであろうと予言している)歴史的に有名な書物。とはいえ、未だ民衆が革命によって主権を握ろうとした事が無い国に生まれた定めか故か、その主張に幾つか引っかかりがあるのも確か。特に、一般意思―社会契約の元に集まった共同体の理念と特別意思―ひとり一人の利益を追求する個々人の勝手な意思の区別は、現代ではむしろ逆転しているのではという気がしてならない。
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烏兎の庭 庭師 1991年1月 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto01/yoko/rousseauy.html
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この本によって初めて人民は政治理論のうちで平等になったといえる。 人民主権の法治国家の概念は素晴らしいもので、今日の日本の状況がいかに嘆かわしいものか理解できる。 民主主義について基本のきの一冊。
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大学のゼミで課題になったので読んだ。正直よくわからないことが多い。特に一般意志というのがいまいちピンと来ない。特殊意志の集まった全体意志と一般意志は区別されるのだけれど、では一般意志とは何なのか?「人民が十分に情報をもって審議するとき、もし市民がお互いに意志を少しも伝えあわないな...
大学のゼミで課題になったので読んだ。正直よくわからないことが多い。特に一般意志というのがいまいちピンと来ない。特殊意志の集まった全体意志と一般意志は区別されるのだけれど、では一般意志とは何なのか?「人民が十分に情報をもって審議するとき、もし市民がお互いに意志を少しも伝えあわないなら、わずかの相違がたくさん集まって一般意志が結果し、(後略)」と書かれているので、基本的には市民の意志の擦り合わせから生まれるものなのだろうが、しかしもっと高次元にあるようなものの気がする。 大学の先生が言ってたのですが、社会契約論に対して、一般意志がファシズムにつながるという反論がある。しかし、ルソーが生きた時代において、全体主義が悪い方向に暴走するということはまだ不明であり、人民に主権を持たせる論によって、その時代の政府をするどく批判した点において社会契約論は大きな意義があるのだそうだ。
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熱い。むずい。そのうちちゃんと読む。リベンジキメる。 だーっと読めないんだもん。エンタテインメント小説ばっかり読んでちゃだめよ。
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社会契約論の立場をとりながらも、それに一般意志論を融合させて人民主権論を確立した古典的名著。ギリシア・ローマの歴史に範を求める点において、古代以来の伝統に立ちつつも、「主権者」という言葉の意味をホッブズ的なものから人民主権論へと転回させている。その点で、たとえ後付けだとしても、彼...
社会契約論の立場をとりながらも、それに一般意志論を融合させて人民主権論を確立した古典的名著。ギリシア・ローマの歴史に範を求める点において、古代以来の伝統に立ちつつも、「主権者」という言葉の意味をホッブズ的なものから人民主権論へと転回させている。その点で、たとえ後付けだとしても、彼をフランス革命の父と考えるのは至極妥当だろう。
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