エミール(中) の商品レビュー
本巻は、その哲学篇で…
本巻は、その哲学篇で、ルソーの感情主義哲学を率直に吐露したものとして殊のほか有名な「サヴォワ助任司祭の信仰告白」を含む第四篇を収める。
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「エミール(中)」ルソー著・今野一雄訳、岩波文庫、1963.07.16 341p ¥300 (2021.02.19読了)(2021.02.07借入)(1973.11.20/15刷) 全三巻の二巻目になります。上巻同様読むのにだいぶ苦戦しております。内容の理解よりは、先に進めること...
「エミール(中)」ルソー著・今野一雄訳、岩波文庫、1963.07.16 341p ¥300 (2021.02.19読了)(2021.02.07借入)(1973.11.20/15刷) 全三巻の二巻目になります。上巻同様読むのにだいぶ苦戦しております。内容の理解よりは、先に進めることを優先した感じです。 書き出しから、人生の短さを嘆いています。 「死の瞬間が誕生の瞬間からどれほど遠く離れていたところでだめだ。その間にある時が充実していなければ、人生はやっぱりあまりにも短いことになる。」(5頁) その後、子供が大人に変わってゆく間に必要な教育について述べています。思春期あたりからでしょうか? ・情念について(性教育、思いやり、家庭環境) ・歴史教育について ・寓話について ・宗教・神について キリスト教が他の宗教に比べて、優位であることを認めていない書き方なので、この辺がキリスト教団体の不興を買って「エミール」が発禁処分になり、ルソーが教会から追われる身になったのでしょうか? ・趣味について 「趣味とは最も多くの人を喜ばせたり不快にしたりするものを判断する能力にほかならないのだ。」(277頁) ・都会と田舎について 【目次】 第四編 原注 訳注 ☆関連図書(既読) 「エミール(上)」ルソー著・今野一雄訳、岩波文庫、1962.05.16 「社会契約論」ルソー著・桑原武夫訳、岩波文庫、1954.12.25 「孤独な散歩者の夢想」ルソー著・今野一雄訳、ワイド版岩波文庫、1991.01.24 「ルソー『エミール』」西研著、NHK出版、2016.06.01 「読書の学校・ルソー『社会契約論』」苫野一徳著、NHK出版、2020.12.30 (2021年2月21日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 人間は立派な者として生まれるが社会が彼を堕落させる、という根本命題に立って理想的な自然教育の原理を述べたこの書物に、ルソーは自らの哲学・宗教・教育・道徳・社会観の一切を盛りこんだ。本巻は、その哲学篇で、ルソーの感情主義哲学を率直に吐露したものとして殊のほか有名な「サヴォワ助任司祭の信仰告白」を含む第四篇を収める。
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「教育の思想と歴史」では、 「2007年10月4日第65刷改版以降」を使います。旧版だとページがちがうので、理解の重大な障害になります。 ------------------ 共通教育科目「教育の思想と歴史」でテキスト指定。プラトン『パイドロス』を読んだあと読んで、そのあとマル...
「教育の思想と歴史」では、 「2007年10月4日第65刷改版以降」を使います。旧版だとページがちがうので、理解の重大な障害になります。 ------------------ 共通教育科目「教育の思想と歴史」でテキスト指定。プラトン『パイドロス』を読んだあと読んで、そのあとマルクス『資本論』(新日本出版社新書版第3分冊)にすすみました。1回、オンデマンドにしたのでご批判下さい。 『資本論』解説動画(57分) https://youtu.be/RaLwv3vxTJk レジュメ http://kodomo.kitanagoya.org/2014z2/img/499.pdf (20200817追記) --------------------------------------
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カテゴリ:図書館企画展示 2013年度第2回図書館企画展示 「大学生に読んでほしい本」 第2弾! 本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。 仲居宏二教授(歴史社会学科/国際交流)からのおすすめ図書を展示しました。 ...
カテゴリ:図書館企画展示 2013年度第2回図書館企画展示 「大学生に読んでほしい本」 第2弾! 本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。 仲居宏二教授(歴史社会学科/国際交流)からのおすすめ図書を展示しました。 開催期間:2013年6月18日(火) ~2013年9月30日(月)【終了しました】 開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース 『万物をつくる者の手をはなれるときすべてはよいものであるが、人間の手にうつるとすべてが悪くなる。』という有名な書き出しで始まるルソーのエミール、教育哲学書、児童教育書などとして読まれていますが、学生時代にはむしろ世界や自然を考えるガイダンスのように読みました。 書棚からすっかりセピア色に変色した文庫本を取り出しました。鉛筆で線を引きながら読んだ形跡があり懐かしく思い出しました。 僕の学生時代は政治的にも、経済的にも社会が大きく変化している時、何か指針となるものを欲し、確固とした考え方を持ちたいと思っていた時に出会った本です。まるで小説を読むように夢中でページをめくったことを記憶しています。 “自然に帰れ”などのフレーズは今でも使われています。200年前に書かれたものですが、逆説的な言い方の奥の意味を考える良いテキストでした。 さまざまなヒントが沢山含まれています。自信を持って推薦いたします。 第一巻だけでも読んでみてください。
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『エミール』のうち、非常に有名なパート「サヴォアの助任司祭の信仰告白」を含む第4編を収録している。さきの三編では、自然の事物を知ることが問題であったが、第4編では社会関係のうちでいかに生きるべきかが問題となる。ルソーは、サヴォアの助任司祭の口を借りて、自然にいかなる意味を見出すか...
『エミール』のうち、非常に有名なパート「サヴォアの助任司祭の信仰告白」を含む第4編を収録している。さきの三編では、自然の事物を知ることが問題であったが、第4編では社会関係のうちでいかに生きるべきかが問題となる。ルソーは、サヴォアの助任司祭の口を借りて、自然にいかなる意味を見出すか、良心とは何か、宗教にはどのような態度をとるべきかといった哲学でよく争われるテーマを一挙に語りだす。ルソーはすべての規準を良心に見出し、これは感情であるとされるが、もちろん社会関係のなかで形成される通常の感情とは異なる。むしろ、通常の感情から「自然」に由来しないものをすべて捨象した、純化された「感情」である。おそらくこの点が、『社会契約論』における「一般意志」とのつながりないし同一視を考えさせる契機となっている。
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宗教と哲学。 海外では宗教がすごく大切で大切でしょーがない、という価値観だと思っていた。それなのにこの本では信仰は大切にしているものの、エミールに子どもの頃から宗教を与えないで、選ばせているのに驚いた。 無償であればこそ贈り物にははかりしれないねうちがあるのだ。人の心は自分...
宗教と哲学。 海外では宗教がすごく大切で大切でしょーがない、という価値観だと思っていた。それなのにこの本では信仰は大切にしているものの、エミールに子どもの頃から宗教を与えないで、選ばせているのに驚いた。 無償であればこそ贈り物にははかりしれないねうちがあるのだ。人の心は自分の掟のほかには掟を認めない。人の心はつなぎとめようとすればはなれていき、自由にさせておけばつなぎとめられる。 ここ、好き。
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本から ・人間を本質的に善良にするのは、多くの欲望を持たないこと、 そして、自分をあまり他人にくらべてみないことだ。 人間を本質的に邪悪にするのは、多くの欲望をもつこと、 そしてやたらに人々の意見を気にすることだ。 ・人間を社会的にするのは彼の弱さだ。私達の心に人間愛を ...
本から ・人間を本質的に善良にするのは、多くの欲望を持たないこと、 そして、自分をあまり他人にくらべてみないことだ。 人間を本質的に邪悪にするのは、多くの欲望をもつこと、 そしてやたらに人々の意見を気にすることだ。 ・人間を社会的にするのは彼の弱さだ。私達の心に人間愛を 感じさせるのは私達に共通のみじめさなのだ。(略) こうして私たちの弱さそのものから私達のはかない幸福が 生まれてくる。本当に幸福な存在は孤独な存在だ。 神だけが絶対的な幸福を楽しんでいる。 ・教師よ。言葉を少な目にするがよい。しかし、場所、時、人物を 選ぶことを学ぶがいい。そしてあなたの教訓を全て実例に よって与えるのだ。そうすれば効果は確実だと思ってよい。 ・「あれ程言っておいたのに・・・・」 この言葉以上に能のない 言葉を私は知らない。 ・私は、人間精神の無力が人々の考えのあの驚くべき多様性の 第一の原因であること、そして、傲慢が第二の原因である ことを理解した。 ・よき若者よ、真面目であれ、真実であれ。しかし、傲慢な心を もつな。無知でいられるようになるがいい。そうすればあなたは、 あなた自身も他の人もだますようなことはしまい。 ・学者というものは一般人の考え方を軽蔑する。それぞれ独自の 考えをもとうとする。盲信的な信心は狂信に導くが、傲慢な 哲学は反宗教に導く。こういう極端を避けることだ。 心理への道、あるいはあなたの心を素直にして考える時、 そう思われる道に、いつも踏みとどまるがいい。虚栄心や 弱さのためにそこから遠ざかるようなことがあってはなるまい。 哲学者たちのところでは大胆に神を認め、不寛容な人々に 向かっては大胆に人間愛を説くのだ。(略) 本当のことを言い、よいことをするのだ。人間にとって大切な ことはこの地上における義務を果たすことことだ。そして、 わが子よ、個々の利害は私達をだます。正しい人の希望を だけがだますようなことをしない。 ・排他的な楽しみは楽しみを殺す。本当の楽しみは民衆と 分け合う楽しみだ。自分一人で楽しみたいと思うことは、 楽しみでなくなる。
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ルソーのエミールの第四編を収録する中巻。 上巻では十五歳までの少年を取り扱っていたが、この巻ではその先二十歳すぎぐらいまでの、思春期の青年に対する教育が考えられる。そこでは恋愛、宗教、道徳が問題となる。 自然教育、自然宗教などと、とみに自然がテーマになるルソーだが、その自然の教...
ルソーのエミールの第四編を収録する中巻。 上巻では十五歳までの少年を取り扱っていたが、この巻ではその先二十歳すぎぐらいまでの、思春期の青年に対する教育が考えられる。そこでは恋愛、宗教、道徳が問題となる。 自然教育、自然宗教などと、とみに自然がテーマになるルソーだが、その自然の教え、導き、良心などというものとはなんなのかということも明らかになってくる。その地点からの近代社会批判は感動的ですらある。 子供をのびのび育て、強い子に育てるというような、やや牧歌的ですらある上巻までの視界からは打って変わって、社会と人間という関係を教育という地平から広く見渡した第四編(中巻)はルソーの珠玉の哲学論とも言うべき一編である。
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烏兎の庭 庭師 1991年1月 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto01/yoko/rousseauy.html
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いよいよ中巻まで進んだ。この巻では、主に恋愛と官能・宗教について述べられていたように思う。恋愛と官能については、官能的なものをルソーは敵視しているようだが、僕の意見としては自然に育てるのならば官能的なものも自然に取り入れればいいのにと感じた。人工的・都市的な官能を敵視しているよ...
いよいよ中巻まで進んだ。この巻では、主に恋愛と官能・宗教について述べられていたように思う。恋愛と官能については、官能的なものをルソーは敵視しているようだが、僕の意見としては自然に育てるのならば官能的なものも自然に取り入れればいいのにと感じた。人工的・都市的な官能を敵視しているようだが、そもそも官能は都市的で人工的なもののように思う。官能的な要素をなくして、恋愛はないように思うのだが、この巻の最後に出てきたソフィーが下巻でどのような様子を見せてくれるかに注目したい。次に宗教についてだが、最初は神や預言者を否定しているような感じで文章が進められていたので、こんな本がキリスト教圏で許されていいのかなと疑問を感じたが、その後ルソーがそのようなことを言っているのではないと言うことが見えてきたが、ルソーが宗教に関して何を言いたいのかは難しくてよく分からなかった。
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