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ママは美人看護婦 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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看護婦として母として

2002年3月より呼称が「看護師」と改められながら翌年11月発売の本作でタイトルが未だ『看護婦』なのは、当時はまだ定着していなかったのか、あるいは言葉の持つ圧倒的に官能的なパワーを活かしたかったのか。そんな当時の実情はともかく、今はもう見られなくなった白衣のスカートスタイルにナー...

2002年3月より呼称が「看護師」と改められながら翌年11月発売の本作でタイトルが未だ『看護婦』なのは、当時はまだ定着していなかったのか、あるいは言葉の持つ圧倒的に官能的なパワーを活かしたかったのか。そんな当時の実情はともかく、今はもう見られなくなった白衣のスカートスタイルにナースキャップで描かれれば、その装いと振る舞いこそが「白衣の天使」であり、やはり『看護婦』と表記したいのは充分に理解できるものと解釈する。看護婦にして母である【佐知子】32歳の慈愛と献身が官能小説というフィルターを通して描かれた作品である。 15歳の義息と14歳の患者。 息子には義母として、患者の少年には看護婦として接する佐知子。まるで2本のレール上を走るがごとくにこの2人が交錯することはないが、少年に得も言われぬ親近感を抱く佐知子の心情は交錯し、少年にもまるで母のように接していく。事故による少年の記憶障害を不憫に思う気持ちもあるが、初心な反応に以前の義息を重ねているようでもある。何故なら義息とは既に男女の仲だからである。冒頭から玄関先で迫られ、止む無くお口奉仕で済ませようとも昂りを覚えてしまう佐知子が描かれることで滑り出しは上々。その後も義息との不貞の関係が続き、次第にお尻への関心も高めていく義息はやや調子に乗っている様子でもある。 最初から一線を越えている義息に対して、病室で営まれる少年との関係は触れ合いから徐々に進んでいく導きの展開。かと言って佐知子が淫らに誘うでもなく、看護の中で芽生えていく母性的な感情の発露と初心な少年への好奇心にも似たアプローチである。いつも笑顔で迎えてくれる少年への眩しさも加味され、常にベッドへ腰かける距離感で始まるのが艶めかしい。そこからは、およそ看護婦に抱くほぼ全ての妄想的シチュエーションが順次描かれていくのだが、その序盤で生じる官能的な控えめさを補うのが義息という構図でもある。病院では看護婦として、帰宅すれば母として、そしてオンナとして佐知子が求め、求められる日常が描かれているとも言えよう。 しかし、佐知子が秘密にしてきた悲しい過去が終盤で判明し、これが少年とのさらなる繋がりとなっていく。ベタな展開ではあるが、起承転結に則った構成として効果的ではある。憂いを残すも義息との相姦を享受していた佐知子にとって後の祭りとはいえ禁忌にも程があるという状況に置かれ、深い悲しみに包まれる。 そんな自分を律してほしい、お仕置きしてほしいと懇願する義母の豹変に戸惑いながらも応える義息には心境の変化も現れ、母への愛しさがさらに増しているのは好印象。そして、最後の夜に営まれるのは何もしてやれなかったと悔やむ「母」が示した、少年を「男」にして送り出す惜別の儀式である。

DSK

倒錯的な雰囲気な作品…

倒錯的な雰囲気な作品。病院でエロスを尽くす看護婦の母親がついに息子の童貞を奪う。

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