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馮道 の商品レビュー

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2022/11/30

五代十国の変節漢、乱世の宰相として有名な馮道の評伝。 著者はかなり馮道に同情的な筆致である。 実際、彼を批難していたのは宋や明など安定した王朝下であり、王朝に忠誠心を持ちようもない大乱世と比較すること自体おかしいことは事実。 忠誠心を王朝でなく、人民に向けたと書いてあるが、長く王...

五代十国の変節漢、乱世の宰相として有名な馮道の評伝。 著者はかなり馮道に同情的な筆致である。 実際、彼を批難していたのは宋や明など安定した王朝下であり、王朝に忠誠心を持ちようもない大乱世と比較すること自体おかしいことは事実。 忠誠心を王朝でなく、人民に向けたと書いてあるが、長く王朝の変遷を見ていればそうならざるを得ないだろう。 それよりも注目すべきは、馮道が次々と新たな権力者に重用されたことか。 よほど有能でかつ人心を掌握するのにたけていたのだろう。 フランス革命のフーシェと対比している論もあったが、次々と仕えた権力者を裏切ったフーシェと比較するのは馮道が気の毒に思える。

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2017/09/23

五代十国時代、五朝八姓十一君に仕えた宰相馮道の事績を紹介する。特に宋以降の忠孝という考え方では非難の的となる人物の実際が良く分かり、後世における人物評価の難しさを実感する内容であった。

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