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童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇 の商品レビュー

4.1

50件のお客様レビュー

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2011/12/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フリーマーケットで購入したこの本の出版年代は昭和。 ところどころ「原稿紛失」「ここから数行空白」といった記述があり、 忠実に賢治の原稿状態を再現しているのが逆に読みにくさを助長している。 不思議で幻想的な賢治の世界観が台無しになっていてとてももったいない。 先日図書館で新潮文庫の同タイトルを手に取り中身を確認したところ、そのような記述がない上に不自然に文章が途切れている箇所が一つもなかった。現代までに紛失した原稿が見つかったか、あるいは第三者が適切に文章を補ったか。真相は定かではないが、とても読みやすくなっていた。 これから読む方には新潮文庫版を勧める。

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2011/11/25

11/20 12月の100分de名著で取り上げられる。昔々読んだなと思い書庫を探した。1985年 第40刷 定価300円。26年前だ。紙が変色している。

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2013/04/01

銀河鉄道の夜;1934年初出(昭和9年)。 確かに美しく、詩情溢れる物語だとは思う。しかし、自己犠牲を貴ぶ殉教者的なストイックさが、俗物の私とはどうしても相容れない。読んでいて、美しさ以上に苦しさを感じてしまう。みんなの幸せのために自分を犠牲にするのは美しい行為だけれども、できれ...

銀河鉄道の夜;1934年初出(昭和9年)。 確かに美しく、詩情溢れる物語だとは思う。しかし、自己犠牲を貴ぶ殉教者的なストイックさが、俗物の私とはどうしても相容れない。読んでいて、美しさ以上に苦しさを感じてしまう。みんなの幸せのために自分を犠牲にするのは美しい行為だけれども、できればそこまでする前に、醜くても不様でもいいから、自分も含めてみんなで幸せになる道を探そうよーと思ってしまう。でも、それは明日生きているのが前提の人間だから言えることなのかもしれない。若くして志半ばで不治の病に倒れた人間が、死を受容する過程で書いた作品として読み解かなければ、この物語の真意は理解できないのかもしれない。やっぱり賢治は難しい。

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2011/09/28

NHKe-テレの子供番組「フックブックロー」で、宮沢賢治が取り上げられ、そこで「ジョバンニと友達になりたかった」とあり、興味を持った。 恥ずかしながら初めて読んだ。現代表記になっているせいか、とても読みやすく、その世界観は全く古臭さを感じない。そして未完の作品であることにも驚愕。...

NHKe-テレの子供番組「フックブックロー」で、宮沢賢治が取り上げられ、そこで「ジョバンニと友達になりたかった」とあり、興味を持った。 恥ずかしながら初めて読んだ。現代表記になっているせいか、とても読みやすく、その世界観は全く古臭さを感じない。そして未完の作品であることにも驚愕。諸説でてくるんだろうな...と思いつつ、じっくりゆっくり読みなおそうと思う。読了後に、村上春樹の「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」を思い出したのは、寓話的なところが共通だからか?こちらの本も再読してみよう。 「銀河鉄道」の世界は美しく、そこだけでも子供に読み聞かせしてあげたい。10年後にでも、全部を読んでくれたら嬉しい。

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2011/09/11

言わずとしれた有名小説。きちんと読んだことはなかったので読んでみた。銀河鉄道という舞台で感情豊かに生き生きと動く人々や瑞々しい風景は、素晴らしく、やはり宮沢賢治の評価は揺るぎないなと思った。

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2011/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

渋滞に巻き込まれたバスの中でイッキに読んだ。どの話にも懐かしい感覚と共に引き込まれる。最後の「銀河鉄道の夜」を読んで空を観たけれど、今夜は明るい月しか観られず落ち込む。 宮澤賢治の豊かな感受性に憧れつつも、やはり生きづらい面も大きいのだろうなぁと思ったり。

Posted byブクログ

2013/05/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

賢治のなかではピカイチだ。ジョバンニのモノローグが『北の国から』の純くんばりにひとつづきなのがかわいい。

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2010/11/11

悲しいストーリーであり、思春期の過剰な自意識に苛まれている主人公、ジョバンニ。それでさえも物悲しく詩的な世界の要素の一つに消化する宮沢賢治の筆致。 長年多くの人々の心をつかんで離さない訳は、一読すれば疑問の余地はない。

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2010/06/22

表題の「銀河鉄道の夜」しか読んでない。 こんなに切ないとは思わなかった。 ただの童話だと思っていたけどジョバンニのカムパネルラへの純粋な友情とか嫉妬とかいろんな人間くさい感情が描かれてて切なかった。

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2009/12/30

1220- ///// 宮沢賢治(1896‐1933)の童話はその詩とともにきわめて特異なものである。「あなたのすきとおったほんとうのたべもの」になることを念じて書かれた心象的なこの童話の一つ一つは、故郷の土と、世界に対する絶えざる新鮮な驚きのなかから生まれたものである。どの1篇...

1220- ///// 宮沢賢治(1896‐1933)の童話はその詩とともにきわめて特異なものである。「あなたのすきとおったほんとうのたべもの」になることを念じて書かれた心象的なこの童話の一つ一つは、故郷の土と、世界に対する絶えざる新鮮な驚きのなかから生まれたものである。どの1篇もそれぞれに不思議な魅力をたたえた傑作ぞろい。

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