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チベットの聖なる山へ の商品レビュー

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2013/10/16

(2004.11.12読了)(2004.11.04購入) 副題「グレートジャーニー・人類5万キロの旅13」 2000年5月モンゴルから中国国境に立ち、国境を越えるのは、8月しか許されていないということで、ウランバートルに戻り、飛行機で北京に移動し、新疆ウイグル自治区のウルムチ経由...

(2004.11.12読了)(2004.11.04購入) 副題「グレートジャーニー・人類5万キロの旅13」 2000年5月モンゴルから中国国境に立ち、国境を越えるのは、8月しか許されていないということで、ウランバートルに戻り、飛行機で北京に移動し、新疆ウイグル自治区のウルムチ経由で、モンゴル国境近くのパクリンへ。パクリンで、自転車の旅の伴走者のマ・ジドンさん27歳、マハムト・ハリクさん40歳と合流。ウイグル自治区ハミ出身のマハムトさんは、北海道大学大学院で動物生態学を学ぶ留学生です。 アフリカへ向かうには、パクリンから西に向かいカザフスタンを経由して中東に向かえばいいのですが、今回は、南に向かいチベット高原とヒマラヤを越えてネパールまでの寄り道をする。 「ハミのバザールに400種類もの薬を並べている露店があり、多くは薬草類ですが、蛇などの動物、鉱物もあります。漢方薬の本場中国のだけの事はあります。」関野さんは医者ですので、このようなことにも興味があるようです。 「ウイグル人はほとんどイスラム教徒です。グレートジャーニーでイスラム文化圏を訪れるのは初めてです。」 40度の炎天下を自転車で、移動していると脱水症状になったりするようです。一日のおしっこが500ミリリットル以下になると、脱水症状になっている恐れがあります。関野さんは、体調チェックのためにペットボトルにおしっこをためており、300から400ミリリットルの時もあったようです。水を飲んでも汗になってしまいおしっこにならないのです。 敦煌を過ぎてからは標高が上がるので気温が上がらなくなってきました。 チベット自治区の玄関口ゴルムドは標高2800メートルです。これから標高5000メートル級の峠をいくつも超えなければなりません。 「チベットは、1949年、中華人民共和国に占領され、人口の5分の1である120万人が命を失い、6000以上の貴重な仏教寺院が破壊されました。現在も、中国の政権下にあり、ダライ・ラマの写真やチベット国旗を持つことも禁止されています。」中国は、日本に占領されたことを機会あるごとに非難しますが、チベットの占領はいつまで続けるつもりなのでしょうか? 「一般の旅行者はチベットに入るのは難しいのですが、関野さんたちは許可証を見せろとも言われず問題なく通過できました。日に焼けて真っ黒な上同じ東洋人なので、チベット人と思われたようです。」 ●カイラス山の巡礼祭 カイラス山は、標高6656メートルのチベット高原を代表する高峰です。チベット仏教ではこのカイラス山を尊い雪山と呼んで、仏教の宇宙観を現す山として昔から信仰してきました。3500キロメートルの道のりを五体投地で2年がかりでやってきたというお坊さんもいました。一日の進む距離は5キロメートルぐらいです。 五体投地とはどのようなものか? 「まず自分の胸の前で手をあわせ、その手を頭の前に持っていきます。これは「身体による祈り」を示します。次に合わせた手を口の前に持って行きます。これは「言葉に折る祈り」を意味します。最後に手を胸の前に持って行きます。これは「心の祈り」です。この動作の後、両手と両膝を地面につけます。膝を地面につけたまま身体を前に伸ばしてうつ伏せになります。うつ伏せになったまま腕を前にいっぱいに伸ばして、手を合わせて起き上がります。最後に伸ばした手が届いたところまで、わずかな歩みを進めます。」 カイラス山のふもとのタルチェン村で行われるサカダワ祭りは、高さ13メートルの大きな柱を年に一回新しいものに建て替える行事です。 この祭りに来る人は、カイラス山を徒歩で何度も回ることも目的なのだそうで、1周52キロの巡礼路を一般の人は13周するのだそうです。 ☆関連図書(既読) 「草原と砂漠のモンゴル」関野吉晴著、小峰書店、2003.03.24 (「BOOK」データベースより)amazon グレートジャーニーとは、五百万年前に東アフリカで誕生した人類が、アジア、北アメリカを経由して南アメリカの南端にたどりつくまでの五万キロの旅のことです。一九九三年十二月、探検家・関野吉晴はこの人類の旅路を、徒歩、カヤック、自転車という、自分の足と腕の力だけでたどりはじめました。モンゴル・中国の国境から、チベット高原とヒマラヤをこえてネパールまで自転車でいくという壮大な寄り道をしました。チベットの巡礼祭サカダワ祭と、ネパールの奥深く、北ドルポの巡礼祭を訪れたようすも報告します。

Posted byブクログ