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闇に消される原発被曝者 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2011/06/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

事故調査に当たって,証言の得にくさの本質が伝わる。 組織が圧力をかけるだけでなく,地域や,家族の関係など,大きな視点から個別の視点まで, いろいろあるので,一概にどうしたらいいかという問題ではないことが分かる。 個別の事情に,きめ細かに対応することによって,始めて証言が得られることが分かった。 関係者の方々と著者の努力が記録されている。 著者が写真家であるため写真の視点で記録を残そうという意思が伺い知れる。

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2011/03/26

隠された被爆労働〜日本の原発労働者1~ http://www.youtube.com/watch?v=92fP58sMYus

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2011/01/11

原発反対派の記載となっている。 原発内の作業中の被ばくなどに対するインタビュー回答で、勘違いも多々あるが、原子力発電所が危険ということを痛烈に訴える本となっている。 実は、スッチーの年間被ばく量は一般の人より結構高いのだけど・・・あまり気にされてなかったりして。

Posted byブクログ

2017/08/17

これまで病気ひとつせず、健康そのものだった人たちが原発内部の 労働に従事したことで体に様々な変調をきたす。それは、明らかに 原発内部での被曝に起因しているのだが、電力会社は頑なに否定する。 「原発は安全である」。そんな啓蒙の為に使用される原発での仕事 風景は、コントロールパネル...

これまで病気ひとつせず、健康そのものだった人たちが原発内部の 労働に従事したことで体に様々な変調をきたす。それは、明らかに 原発内部での被曝に起因しているのだが、電力会社は頑なに否定する。 「原発は安全である」。そんな啓蒙の為に使用される原発での仕事 風景は、コントロールパネルやコンピュータに囲まれた部屋の写真だ。 しかし、その安全を確保するには点検・補修・修理等の作業が必要 不可欠。そんな必要不可欠の作業を担うのが、下請けや孫請けの 労働者であり、被曝の危険と隣り合わせの命がけの作業だ。 集められた労働者は、実際の仕事に就く前に安全教育を受ける。だが、 そこでは放射能の危険性は説明されず、アラームメーターが鳴り始めて も納期の遅れを問題にされる為、仕事を中断する訳にはいかぬ。 作業終了ごとに被曝線量を計測されるが、被爆量がどれくらいになるの かさえ本人に教えてくれない。そして、体の変調を覚えてから会社に 相談しても、被曝との因果関係を立証するのは困難になる。肝心の 労働組合さえ、「労働被曝者はいない」と言い張るのだから。 本書では日本初となった労働被曝訴訟となった岩佐訴訟の元原告以外 にも、原発内労働で被曝し、働くことも困難になった人たちや亡くなった 労働者の遺族の話を多く集めている。ほとんどすべてが、労災認定も 認められず、病名さえ確定せず、治療方法もなく途方に暮れている人 たちばかりだ。 昭和40年代から50年代にかけて取材された本書だが、現在では10人 に満たない人たちが原発内労働の被曝を労災と認定されている。だが、 それも白血病で亡くなった人たちだけが対象だ。 このパソコンも、家人が点けっぱなしにしているテレビも、街中の イルミネーションも、みんな電気が使用されている。どれくらいの 量が原発から発生しているのかは知らぬ。 でも、「クリーンエネルギー」には多くの犠牲が伴っていることを、 忘れずにいたい。

Posted byブクログ