ビックリ!インド人の頭の中 の商品レビュー
タイトル・表紙・文体はくだけた印象だが、内容はガチの哲学・論理学。インド哲学の発想を紹介しながら西洋哲学の発想をかなりラディカルなところで相対化していく。系統的な記述よりはエッセイとしての読みやすさを優先しているが、インド哲学をほとんど知らない入門者にとっては、その方がありがたい...
タイトル・表紙・文体はくだけた印象だが、内容はガチの哲学・論理学。インド哲学の発想を紹介しながら西洋哲学の発想をかなりラディカルなところで相対化していく。系統的な記述よりはエッセイとしての読みやすさを優先しているが、インド哲学をほとんど知らない入門者にとっては、その方がありがたい。印象に残っているのは、24頁のデカルトは物質的実体は拡がり(延長)を持つが精神的実体は拡がりを持たないとしたのに対して、インドのヴァイシェーシカ哲学では、精神的実体も拡がりを持つが、それは中身がつまっていない実体なので他の実体と重なって存在することが可能である、という説明。その他、アートマンやナーガールジュナについての言及など、それまでとは全く異なる角度からの説明は新鮮だった。
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