天に遊ぶ の商品レビュー
・ごく短い短編が20篇ほど。これ以上短かったら小説として成立しないだろうなーってくらいの短編。いくつかドキッとさせられるものがあってうまいなーと感心しながら読んだ。
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吉村昭の短編小説。 短編も短編、原稿用紙10枚分ぐらいの短編。 でも、そのたった10枚の中に人間の姿、心の動きが描かれていて、不思議な気分。 日常の一部分を切り取って貼ったような。注意して見ていなければ、あっという間に見過ごされてしまうような感じ。 読んでいた間は、楽しかったは...
吉村昭の短編小説。 短編も短編、原稿用紙10枚分ぐらいの短編。 でも、そのたった10枚の中に人間の姿、心の動きが描かれていて、不思議な気分。 日常の一部分を切り取って貼ったような。注意して見ていなければ、あっという間に見過ごされてしまうような感じ。 読んでいた間は、楽しかったはずなのに、あまりに高速に過ぎてしまったから、あとからどれが面白かったかな・・・と思い返すと、ページをもう一度開かなければ解らない感じです。 強いて、印象に残ったものを挙げるならば、吉村氏が始めて挑戦したという激短編である、「観覧車」、また、なんとなく薄気味悪くて、想像できてしまう「同居」。 観覧車は、男のしょうもなさが如実に表されていて、「なんてしょうもない男なんだ」と思わず溜息を漏らしてしまうような作品。笑 でもその不快感が逆に印象に残ったのかなあと思います。これだけ短いと、感情が揺さぶられるに至らないので。 「同居」は、現代の女性にもこういう人居そうだなーとありありと想像できました。単なる寂しさの慰みとしてのペットじゃなく、最早同居人にしか見えない犬。そんな犬を飼う女性に対して、結婚を思い止まる男性。 吉村昭氏は日常の片鱗を切り取るのが本当にうまい。 自分が普通だと思っている日常も、他人から見ると奇妙に映るかもしれないんですが、普段はそんな境界線を意識することはないと思います。 その境界線を明確にして、切り取って、提示しているかのような珠玉の短編集でした。
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2011.7.8(金)¥157。 2011.8.13(土)。 短編集 鰭紙、同居、頭蓋骨、香奠袋、お妾さん、梅毒、西瓜、読経、サーベル、居間にて、刑事部屋、自殺ー獣医(その一)、心中―獣医(その二)、鯉のぼり、芸術家、カフェー、鶴、紅葉、偽刑事、観覧車、聖歌、あとがき、解説 清...
2011.7.8(金)¥157。 2011.8.13(土)。 短編集 鰭紙、同居、頭蓋骨、香奠袋、お妾さん、梅毒、西瓜、読経、サーベル、居間にて、刑事部屋、自殺ー獣医(その一)、心中―獣医(その二)、鯉のぼり、芸術家、カフェー、鶴、紅葉、偽刑事、観覧車、聖歌、あとがき、解説 清原康正。
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少なめなエッセイと短編小説の薄い本 実家に犬がいるだけ私としては、「飼い犬が癌になった話」が印象深いかったです。 コンパクトながら、リアリティのある作品でした。 但し、初めて吉村昭を読む人に対しては、短編だけの吉村昭じゃないよ。本当の良さは、緻密な資料に基づく小説です。といいた...
少なめなエッセイと短編小説の薄い本 実家に犬がいるだけ私としては、「飼い犬が癌になった話」が印象深いかったです。 コンパクトながら、リアリティのある作品でした。 但し、初めて吉村昭を読む人に対しては、短編だけの吉村昭じゃないよ。本当の良さは、緻密な資料に基づく小説です。といいたくなる程の良い作品。
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超短編。掌編。 だけどひとつひとつに、重みがあります。 作者自身の経験をもとに作られた話も多く、 「吉村昭を知りたいならこれ」という感じです。
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エッセイあり、短編あり。吉村ファンには最高の本です。色んな作家を読んでも、やはり最後はここにたどり着きたいと思うような居心地のよさ。
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