基礎からの鉄骨構造 の商品レビュー
筑波大学の授業科目「鋼構造学」の教科書。 やや高度な、知りたい情報がある。 「基礎から」とあるのは基礎理論からのという意味であろう、入門的なわけでは無い。例えば横座屈についてどのようなものか詳しくは解説せず、現象を知っている人向けに設計の考え方を重点としている。説明不足を感じる...
筑波大学の授業科目「鋼構造学」の教科書。 やや高度な、知りたい情報がある。 「基礎から」とあるのは基礎理論からのという意味であろう、入門的なわけでは無い。例えば横座屈についてどのようなものか詳しくは解説せず、現象を知っている人向けに設計の考え方を重点としている。説明不足を感じる部分もあるものの大学の参考書として中級に絞ったぶんシンプルながら内容が充実している点が良い。この場合はどうなるか?と疑問を持つところを細かく補足してくれる。湾曲のある部材、非対称断面や変断面材といった一歩進んで材料力学を学ぶのにも適当である。 理論重視であるが、章末の演習は構造計算の手続きを示し実務的でもあるし、接合部の解析の難しさなど実際のところにも言及している。大きめの図とページ構成が見やすい。 目次 1.鉄骨構造の仕組み 2.鋼材の基本的性質 3.引張り材 4.圧縮材 5.曲げ材 6.軸力と曲げを受ける材 7.高力ボルト、ボルト接合 8.溶接 9.接合部 10.トラス 11.構造設計の方法 12.設計例(事務所建築)
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