キャプテン・フューチャーの冒険 の商品レビュー
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キャプテン・フューチャーはシリーズものなのでこの本に収録されているのは「時のロスト・ワールド」編である。 アステロイドベルトが昔は一つの惑星だったというのはSFでは人気の設定だが、本作はその一億年前の星から時を超えた救援信号が届くというのが発端。 本作のタイムマシンはキャプテン・フューチャー本人が発明したもので、ああそういやこの人って元々科学者だったと忘れていた設定を思い出す。 普通一億年前と言えば恐竜を見せるための舞台装置ぐらいの意味しか持たないが、本作では失われた惑星カタインの人類どころか古代火星人まで登場してしかも宇宙船で地球を訪れるほどの文明度という都合のいい設定。 スペースオペラが本格SF派から嫌われるのはこーいうとこだろうな、とは思いながらも一億年前にまで行きながら恐竜が主要なテーマになっていない点では「ちゃんとした」SFである。 更には元素の放射性崩壊を元にしたギミックまで仕込んでいるのだが、タイムパラドックスに無頓着なのはやはりアメリカ的だなあ。
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一億年前にあったカタインという小惑星から時間を超えたメッセージをうけとり、カーチス(キャプテン・フューチャー)と合成人間オットー、ロボットのグラッグ、脳だけのサイモン博士、つまりフューチャーメンがコメット号にタイム・エンジンを載せて出動する。カタインは木星の重力で崩壊しかけていて、二派に分裂している。毒ガスで火星人を抹殺し、火星に移住するか、衛星を船に改造してシリウスに飛び立つか。しかし後者の計画には燃料となる放射性物質が欠けていて、フューチャーメンはタイムエンジンで、10億年前に行き、放射性物質をカタインに転送する。ざっと、言えばこういう話なのだが、時間と空間をめいっぱいつかった活劇で、爽快感はあります。木星の大赤斑や地球に月が一つしかないわけや、土星の輪がカタインの崩壊で説明されています。福島正実訳
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小学校の頃、図書室にあった「SFこども図書館」で読んだなぁ。懐かしくて手に取ったけど、やはり子供向きに端折られてるね。もったいない。この本をきっかけにハヤカワSF文庫で、このシリーズ全部読むことになったんだよなぁ。思い出の一冊ってか?
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「冒険ファンタジー名作選」と銘打たれた岩崎書店のSF ジュヴナイルシリーズの1冊で、「時のロストワールド」が 底本。児童向けの抄訳であり、翻訳が野田昌宏ではなく 福島正実であることもあり、正直キャプテン・フューチャー シリーズの魅力は半減といった感じ。魔獣結社も懐かしい 秋恭摩の...
「冒険ファンタジー名作選」と銘打たれた岩崎書店のSF ジュヴナイルシリーズの1冊で、「時のロストワールド」が 底本。児童向けの抄訳であり、翻訳が野田昌宏ではなく 福島正実であることもあり、正直キャプテン・フューチャー シリーズの魅力は半減といった感じ。魔獣結社も懐かしい 秋恭摩のイラストを見たかったというのが本当のところなの だが、こちらも正直言うと世界観と合っていない感じが したな。全集完走の前のちょっとしたおやつ、かな(笑)。
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