続々 物語をものがたる(続々) の商品レビュー

河合隼雄(著者)

2024/07/07

一気にシリーズ3冊を読んだので、私の頭の中では内容がゴチャゴチャになっている。
が、全体としては、平安時代の男女関係はいきなりSEXの関係が常識。一応の事前の合意があるなら？顔も知らずに行為をすることもあるということがわかった。
平安時代には殺し合い（死刑も）がなかった、あったという話もあるが稀だったらしい。
平安時代の宮中の女性は、料理も洗濯も掃除もしないで暇だった。それで物語も書けた。要は、天皇家といかにお近づきになるかが日常の懸案。
世界的にみて、こんなに古い時代の物語が残っているのは日本だけという話。
同じ東洋でも中国と朝鮮は、儒教の影響（仏教的でない）などで物語は勧善懲悪の変形？ような感じになっていて日本のような感じではない。

ドナルド・キーンさんが「日本の学校での古典の授業は文法などが主で、内容を教えてない。もっと現代語訳で物語の内容を教えるようにしないとダメだ」と言っていたが、まさにそれで私も古典が嫌になったくちだった。

2024/03/15

《目次》
「狭衣物語」　叶わぬ恋の行方　大槻修
「住吉物語」　継子のサクセス・ストーリー　三谷邦明
「伊勢物語」　夢かうつつの人生模様　大庭みな子
「更級日記」　文学少女の見た夢と現実　ドナルド・キーン
「我身にたどる姫君」　アイデンティティの探求　三田村雅子
「大和物語」　世相を映す歌語り　光田和伸
「蜻蛉日記」　自我にめあめた女の一生　川添房江
「中国史の女たち」　伝説の美女から女帝まで　井波律子
「朝鮮宮廷物語」　恨[ﾊﾝ]のものがたり　梅山秀幸
「愉しき哉、ものがたり」　田辺聖子