あなたをつくります の商品レビュー
驚いたことに、そいつ…
驚いたことに、そいつらは人間以上に人間らしかった。彼らはこれをアメリカ一の実業家に売り込もうと画策するが……。
文庫OFF
序盤で、楽器メーカー…
序盤で、楽器メーカーが人造人間を造るという時点で「?」なのですが、さらに読み進めるうちにストーリーが段々と変なことになっていきます。わけがわからないまま話が脱線してそのまま終わってしまいます。ただ、小説としてはダメなのですが、なぜか面白く読めてしまいます。ディックってストーリーが...
序盤で、楽器メーカーが人造人間を造るという時点で「?」なのですが、さらに読み進めるうちにストーリーが段々と変なことになっていきます。わけがわからないまま話が脱線してそのまま終わってしまいます。ただ、小説としてはダメなのですが、なぜか面白く読めてしまいます。ディックってストーリーが破綻していてもそれなりに楽しめるから評価が難しいよなぁ。
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2014年9月5日読了。P.K.ディック中期の短編。米国の過去の偉人の情報をインプットし、人間よりも人間らしい個性を持つ「シミュラクラ」を開発したルイスたちは、売り出しに向けてやり手実業家バローズと交渉を進めるが・・・。いかにもディックらしく、SFアクションだろうがスペオペだろう...
2014年9月5日読了。P.K.ディック中期の短編。米国の過去の偉人の情報をインプットし、人間よりも人間らしい個性を持つ「シミュラクラ」を開発したルイスたちは、売り出しに向けてやり手実業家バローズと交渉を進めるが・・・。いかにもディックらしく、SFアクションだろうがスペオペだろうがヒューマンドラマだろうがいかようにも転がせる話の展開をしながら、中盤以降主人公の妄想と精神世界への転落に延々とつき合わされる、というある意味とても『ディックらしい』長編小説。ディックという人は、「妄想が現実化する世界を描きたい、それならSFだ」と発想したのであって、「SF小説を書きたい」人ではなかったのだなあ・・・と感じる。シミュラクラのリンカーンに主人公が助言を求め、リンカーンがそれに答え協力して事に当たる、この展開はコメディなのか真剣なのか、読んでいるうちによく分からなくなってくるあたりがさすが。
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内容(「BOOK」データベースより) 落ちめの弱小電子オルガン業者が、起死回生の策として打ち出した新商品。それは精巧な模造人間の製造だった。宇宙開発用ロボットを改造し、歴史上の人物に関する生前のありとあらゆるデータを詰め込んで、この世に“再生”させたのだ。だが誰もが驚いたことに、...
内容(「BOOK」データベースより) 落ちめの弱小電子オルガン業者が、起死回生の策として打ち出した新商品。それは精巧な模造人間の製造だった。宇宙開発用ロボットを改造し、歴史上の人物に関する生前のありとあらゆるデータを詰め込んで、この世に“再生”させたのだ。だが誰もが驚いたことに、そいつらは人間以上に人間らしかった。彼らはこれをアメリカ一の実業家に売り込もうと画策するが。ディック中期の名篇。
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ディックの長編はやっぱりかなり辛い。 短編は好きなんだけどなぁ。 シーンシーンは面白い部分が多いのに、大分間延びして中だるみしている部分が多いように思う。ディックは、ペイチェックなんかのようにいかにも長編向けのアイディアを短編か中篇にまとめるくらいが一番面白いんじゃないだろうか。...
ディックの長編はやっぱりかなり辛い。 短編は好きなんだけどなぁ。 シーンシーンは面白い部分が多いのに、大分間延びして中だるみしている部分が多いように思う。ディックは、ペイチェックなんかのようにいかにも長編向けのアイディアを短編か中篇にまとめるくらいが一番面白いんじゃないだろうか。 それに加えてこの本が辛いのは、非常に文化から歴史から登場人物から全てアメリカンだからだと思う。これが日本が舞台で、シュミラクラが織田信長や西郷隆盛だったら結構楽しく読めたのかもしれないとは思う。リンカーンに彼らが太刀打ちできるかどうかはともかくとして。 あと、精神病の描写も辛い。一人称でやられると特に辛い。 プリスとの追いかけっこが作品に一つのベクトルを持ち込んでるのは確かだけれども、シミュラクラの存在を問いかけ続けるだけの構造であったら良かったのにと思う。
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SFってこんなにしっとり。中途半端もいいじゃないか。 ふと、「トータル・リコール」をみたときの衝撃を思い出す。 こんなに面白くない映画があるなんて! と少なからず感動したのだった。 13歳くらいのとき。
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