水の精霊(第Ⅰ部) の商品レビュー
児童書なんだけど、かなり重厚。 第1部なので、序章という感じではあるものの、読み応えは十分。 冒頭の痛々しい壮絶な現実的な生活。 そこから巻き込まれていくファンタジー的な要素と日本全体を巻き込みそうな政治的要素。 能力に目覚めつつある当事者の少年・少女と、それを取り巻く大人達の人...
児童書なんだけど、かなり重厚。 第1部なので、序章という感じではあるものの、読み応えは十分。 冒頭の痛々しい壮絶な現実的な生活。 そこから巻き込まれていくファンタジー的な要素と日本全体を巻き込みそうな政治的要素。 能力に目覚めつつある当事者の少年・少女と、それを取り巻く大人達の人生と思惑。 そして自然と宗教、伝統の継承。 とてもよく練られたファンタジーだと思う。 『RDG』にも通じる世界観だ。それよりもずっと前にこんな作品があったなんて知らなかった。 装丁で大分損をしてる。勿体ない。
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過去に読んだ本。 大学の時のゼミの先生の著書。 キリッと澄んだ水の様な、その水でつくられたお酒の様な清冽なファンタジーだ。
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帯に、「世界を浄化する力 この国に、もう一つの歴史を築いてきた 幻の民を書く 壮大な不安タジー」とあった。 正直、出だしが重くて、どうしようかと思った。 が、読んでいるうちに、面白くなってきて、何処に行きつくのかと思った。 ただ、読んでも読んでも、なかなか進まない、 こんなに、...
帯に、「世界を浄化する力 この国に、もう一つの歴史を築いてきた 幻の民を書く 壮大な不安タジー」とあった。 正直、出だしが重くて、どうしようかと思った。 が、読んでいるうちに、面白くなってきて、何処に行きつくのかと思った。 ただ、読んでも読んでも、なかなか進まない、 こんなに、みっちりな本は久しぶりだった。 一巻目は、まじめでおとなしいだけだった少年山本真人(14歳)の、 再出発の話、と言えるかな。 二巻目は、高校生になった真人の迷走しながらも、 自分の生きる道を探す姿が描かれているんだと思う。 三巻目は、大学生になり、迷いながら、探しながらも、進み始めた姿。 四巻目は、最後に、これからゆくべき道を見つけ、 歩き出したところで終わっていると言えるかな。 言ってしまえばそれだけの話、そこに色々な要素がからんでくるわけですが、 読んでる途中で、これって児童文学に分類されてたよね・・・と思わずにいられない。 まあ一応、中学、高校生向きの場所ではあったけど。 でも、こんな話を中高生が読むだろうか、興味を持つだろうか、と思った。 最終巻のあとがきに、作者自身が、 「作者が表現方法において格闘したために、読者にも読むという行為において格闘していただかなければならないものとなった。そういう意味では、この物語は読者を選ぶ。だから読者に対しては、よくぞここまで読んでいただいたという思いが強い。」 と書いている。 私としては、それほど読みにくくもなかったし、ひたすら興味深く、面白く読ませてもらった。 でも、少しでも、興味がズレタ方には、これほどつまらない話はないのかもしれない。 二巻目からは、場所も京都を中心にして、近畿圏が主な登場場所となり、 私自身が行った場所、友達や親せきが住む場所など、 身近な知った場所になり、それも楽しい一因だったのかもしれない。 とにかく、私にとっては、久々のヒット作と言えました。
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未読。 シリーズ物。 水を清め、命を清めるセゴシの一族の末裔真人とみずきが自分たちの定めに向かっていく。
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いろんなテーマ詰め込みすぎではないでしょうか。政治、民族問題、土俗宗教、自然破壊とか、結構重いものばかり。書こうとしている、民俗学的テーマは少し興味があるので、第2部を読んでは見ます。
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四万十川で祖父とともに夏休みを過ごした真人は、自分の中に眠っていた力に気付きはじめていた…。この国にもうひとつの歴史を築いてきた幻の民「水の精霊」の末裔たちを描く壮大なファンタジー。 今の子どもたちの中にある、なにか言い表すことのできない、いじめられる側、いじめる側のモヤモヤ...
四万十川で祖父とともに夏休みを過ごした真人は、自分の中に眠っていた力に気付きはじめていた…。この国にもうひとつの歴史を築いてきた幻の民「水の精霊」の末裔たちを描く壮大なファンタジー。 今の子どもたちの中にある、なにか言い表すことのできない、いじめられる側、いじめる側のモヤモヤ感を冒頭に持ってきてあるのが印象的でした。
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たびたび夢にあらわれる白い花。それは十四歳の真人の中に、なにかが目ざめようとしている兆しだった。答えは、祖父の住む高知県・四万十川にある―。この国にもうひとつの歴史を築いてきた幻の民、「水の精霊」の末裔たちを描く壮大なファンタジー。
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最初、内容が暗くて、重くて。でもどういうわけか、止めれず読み進めていくと高知に行くあたりから、どきどきした。なんて自分勝手な人間が多いか、そう思いながら周囲の自然に目が行き、最後を読むころには次号を急ぎ手に入れなくてはと思った。
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