セーラが町にやってきた の商品レビュー

清野由美(著者)

2023/11/08

小布施町にすごく行ってみたくなりました。
長野県小布施町は、まちづくりの成功例として様々な角度から取り上げられるそうです。この本はその小布施のまちづくりストーリーの凝縮版となっています。栗菓子で有名な「小布施堂」に1994年にやってきたアメリカ人女性のセーラが、一見破天荒ですが実は的確な方法で小布施堂だけでなく、小布施のまちづくりを仕上げていく様子を、ジャーナリストである著者がテンポ良く展開していきます。

佐々木 常夫さん著の『「本物の営業マン」の話をしよう』（PHPビジネス新書) の中で次のように紹介されていて、おもしろそうだと思い図書館で借りてきました。

---引用---
・ 交渉力とは粘り勝ちする能力
　長野冬季オリンピックに憧れて来日し、以来長野県小布施町に滞在し、企業の活性化や町おこしを次々と手がけたセーラ・マリ・カミングスというアメリカ人。彼女の特質は「戦略あっても計算なし」「悩む前にまず行動」という二つに言い尽くされます。
(中略）リーダーというのは「周りの人たちに元気を与え、仕事への意欲を高めてくれる存在。結果として部下や周りの人たちを幸せにできる」、そういう人だと考えています。そのために必要なことは人間力であり、胆力、愛情です。
---引用おわり---

2022/08/12

途中なかなか、頭に入りきらない単語が多くて、全部理解は出来なかったですが、一人の海外の女性が地方創生に向かっていった努力の凄さは非常に伝わりました。

2013/11/28

皆さんのレビューを見ていると活字の力はすごいものだなと思います。清野さんが取材されたころは確かにマスコミにとりあげられ飛ぶ鳥落とす勢いでしたが、今はどうでしょう。小布施の人たちにセーラさんのことを聞くと忌まわしいとばかりの雰囲気です。そして今は会社もやめて小布施から出て行かれたそうです。ストーリーとしては面白く書かれていますが、その裏でアンチテーゼで書かれた人の関係者や真実をしる人がどれだけ不快に思ったか。その結末が今のセーラさんと小布施の関係です。ぜひ清野さんには続編を書いていただきたいものです。それこそが啓蒙になります。

2012/10/02

少し前の話ですが、月刊誌「日経ウーマン」が主催する『ウーマン・オブ・ザ・イヤー２００２大賞』に選ばれたセーラ・マリ・カミングス。長野県小布施町は伝統的な町並みを守りつつ、新たな街づくりにも力を入れていた。そこに現れた生粋のアメリカンガールでとびっきりのじゃじゃ馬娘のようなセーラは、栗菓子の老舗店社長・市村氏に好奇心と「面白いことになる」という予感とともに迎えられた。そして彼女は予感を裏切らないバイタリティと発想力で行動を起こしていく。この本を読んでセーラのパワーを少しでも感じて、一歩を踏み出す勇気にかえてもらえればと思います。

2012/04/11

　なかなか面白い。いい意味で予想が裏切られた。

　日本の田舎町に外国人がやってきて、周囲をびっくりさせながらも、いろいろな改革を断行していく・・・、というところは予想通りだったが、田舎町に住まう人々は、最初、すごく保守的な人たちとして描かれているのかと思っていた。

　このセーラという人が、非常にうまく活躍できたのも、その素地が枡一酒造にあったから、すでに作ってあったからなんだなと思う。事実、長野オリンピックの準備委員会や、最初働いていた会社では、セーラはうまくいかなかったみたいなんだし。

　適材適所と言えばそれまでだが、今現在の場所でくさっている人たちも、やるべきことをやってまだ光が見えないのならば、その場所にうまくはまっていないということだから、場所を変わってみてもいいと思う。彼女も、役員としては最高、従業員としては最低、らしいし。

　ただ、問題は、どんな場所だとはまるのか、自分自身では見えにくいことなんだけれど。

2011/06/26

痛快でメチャクチャ面白かった。自分の近辺にセーラのような奴がいたら大変だなあとは思いつつ、魅力的で惹きこまれました。有能な秘書がいるともっと活躍できると思います。１０年前の本ですが、セーラさんは今どうしてるんでしょうか、気になります。

2011/05/25

セーラさんから学んだこと
◆実行力
いいタイミングなんてない。即実行すること。
自ら動くこと
◆交渉力
直接アプローチ
粘り強さ
守るべきこと（作法）と恐れないこと（主張）
◆エネルギーレベルの高さ
こだわり
本物志向

一人の実行力にどんどん周りが巻き込まれていく。
リーダーの行動とは何か、考えさせられました。