麗しの愛宕山鉄道鋼索線 の商品レビュー
小学6年生の少年が、夏休みの自由研究に廃墟と化した愛宕ケーブル跡を探検中、昭和9年の世界にタイムスリップし、廃線になる前のケーブルや嵐電嵐山駅から延 びる平坦線が動いている光景を目にする。その後、愛宕ケーブル運転士の家に預けられ、野生児や不思議な少女と友達になったり、若かりし頃...
小学6年生の少年が、夏休みの自由研究に廃墟と化した愛宕ケーブル跡を探検中、昭和9年の世界にタイムスリップし、廃線になる前のケーブルや嵐電嵐山駅から延 びる平坦線が動いている光景を目にする。その後、愛宕ケーブル運転士の家に預けられ、野生児や不思議な少女と友達になったり、若かりし頃の曾祖母に出会ったり と、ワクワクの冒険やこの時代のほろ苦い物語が繰り広げられ、当時の京都の街並みや人々の暮らしも活写されている。 例のアレにより、私個人は、約30年間継続していた愛宕山千日詣を昨年から一時中断しているため、紙上で愛宕山の味わいを求めて15年ぶりに再読したもの。 幻想的な情景に酔い痴れること必至で、水彩画のような風合いでアニメなどによる映像化が実現されれば、ささやかながら出資しようと考えているほどの思い入れがある作品。京都在住者の必読本。
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