食卓の生化学 の商品レビュー

三浦義彰(著者),小野直美(著者),橋本洋子(著者)

2015/10/25

医学週刊誌「医学のあゆみ」の連載されていた記事の単行本。生理学、生化学の基礎を知らないと理解に難があると思う。 食物から誘因される疾病、あるいはメジャーな疾病に関係ある食物の事柄が読み物として大まかに書かれている。根拠説明が不足してる部分もあるが引用元の論文が十分に示されているので疑問の解消に事欠くことは無さそう。何分元記事から数年経っているので最新の論文など参照されたい。 主な著者である三浦医師は1915年生まれの元海軍軍医で航空医学の研究に従事しており各章中に折り込まれてる時代を感じさせるエピソードな

2011/10/02

栄養学のマクロな問題からミクロの問題までを扱っており，全体的には興味深い内容となっている。しかし，ミクロの問題では生理学の知識が盛り込まれているため，基礎的な知識がないと取っ付きにくさ，読みにくさを感じてしまいそうだ。
この本の面白いところのひとつは，いわゆる常識を疑う内容が盛り込まれているところ。糖尿病や高血圧等の常識は，間違いではないにしても，実は怪しい部分がある。一歩進んだ丁寧な知識がプラスされている。それからどう考えるかは読み手次第。
これを読んで感じたことは，過多も過少も害となるということ。結局のところ，旬の食材を持ち味を活かして，無駄なく，程々にいただくのがよいということか。