今夜誰のとなりで眠る の商品レビュー
小説。自由奔放という言葉の枠すら飛び出してしまいそうな秋生の死で、何かしら影響を受けてきた人たちが、彼の思い出や自身の現状から、ゆっくり巣立つように変わる瞬間を描く。女性には、忘れられない、許せずにはおれない人、男性には、超えられない壁のような存在としてその胸中に君臨する秋生の死...
小説。自由奔放という言葉の枠すら飛び出してしまいそうな秋生の死で、何かしら影響を受けてきた人たちが、彼の思い出や自身の現状から、ゆっくり巣立つように変わる瞬間を描く。女性には、忘れられない、許せずにはおれない人、男性には、超えられない壁のような存在としてその胸中に君臨する秋生の死が、徐々に影を薄めていく様は、癒しや解放に似ている。各々何かから逃げて、その隙間を埋めていた彼の存在がその対象にすり変わっていくとき、初めて誰もが自分も秋生になれ、案ずるより産むが易しの勇気がすぐそこにあることを教えられる。その様子が手探りであるところが、読み応えがあって吸い込まれる。
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一人の男性をめぐる5人の女性の物語。 人にはいろんな生き方があって、いろんな幸せの形があるって再確認できる作品。
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