黄泉がえり の商品レビュー
再読。映画でも大ヒットした原作。改めて面白いと思ったのは、熊本のある特定地域の人が限定で黄泉がえりしたということ。突然黄泉がえりした人と家族の触れ合いなど、地方色満点で楽しめますね。 黄泉がえりした人、彼の意識、想いが、大地震の発生を防止したなんて。 熊本には、そんな熱い想いがあ...
再読。映画でも大ヒットした原作。改めて面白いと思ったのは、熊本のある特定地域の人が限定で黄泉がえりしたということ。突然黄泉がえりした人と家族の触れ合いなど、地方色満点で楽しめますね。 黄泉がえりした人、彼の意識、想いが、大地震の発生を防止したなんて。 熊本には、そんな熱い想いがあるんだから、熊本地震からも、早く復興してくれることでしょう。
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映画化され大ヒットを記録した『黄泉がえり』の原作。 ある日、亡くなったはずの人々がある地域でのみ生き返る現象が確認される。 黄泉がえりと呼ばれるこの事態に、人々はどう行動していくのか…? 未確認の現象、謎の高エネルギー体が地域を包む…など設定としてはSF。 しかし、物語の中...
映画化され大ヒットを記録した『黄泉がえり』の原作。 ある日、亡くなったはずの人々がある地域でのみ生き返る現象が確認される。 黄泉がえりと呼ばれるこの事態に、人々はどう行動していくのか…? 未確認の現象、謎の高エネルギー体が地域を包む…など設定としてはSF。 しかし、物語の中核はその中で生きる人々の絆。 絶対に有り得ないフィクション、だがその中になぜかリアルさを感じる作品。 劇場公開版とは違ったストーリーをお試しあれ。
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2019年11月17日読了。熊本県で発生した、死んだ人々が生前の姿で戻ってくる「黄泉がえり」の現象、悲喜こもごもの人々の中、最後の日が訪れ…。図書館にあったリサイクル本を読了。「泣けるホラー」が宣伝文句のようだが、これで泣けるのか…?色々話を膨らませ甲斐のありそうな舞台の中、死者...
2019年11月17日読了。熊本県で発生した、死んだ人々が生前の姿で戻ってくる「黄泉がえり」の現象、悲喜こもごもの人々の中、最後の日が訪れ…。図書館にあったリサイクル本を読了。「泣けるホラー」が宣伝文句のようだが、これで泣けるのか…?色々話を膨らませ甲斐のありそうな舞台の中、死者が戻ってきて喜び戸惑う家庭事情よりも重点的に市役所の戸籍窓口の混乱を描くあたりの感性は色んなこと考える人がいるもんだなー、と興味深かったが、なんか色々言う割には似非SFみたいな設定にオチを回収させていて「結局なんだったの?」感を拭えない。もっと丹念に、愛する人の死による喪失感を乗り越えたあるいは引きずっている人々がその復活にあたり、過去の感情がどう変化するのか・向き合うのか、ページ数を費やしてもっと丁寧に書いてほしかったが、そこまで筆力のある作家ではないのかなあ。
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何回読み返しても心に響く。 なぜ、死者は蘇ったのか。その意味は? 深い深い思いがある力と結びついて奇跡を起こす。 美しく切ない奇跡。 みんな、蘇った大事な人を迷い無く受け入れる。 その思いに心打たれる。 クライマックスのコンサートのシーンは、映画の あのシーンが蘇る。 あの圧倒的...
何回読み返しても心に響く。 なぜ、死者は蘇ったのか。その意味は? 深い深い思いがある力と結びついて奇跡を起こす。 美しく切ない奇跡。 みんな、蘇った大事な人を迷い無く受け入れる。 その思いに心打たれる。 クライマックスのコンサートのシーンは、映画の あのシーンが蘇る。 あの圧倒的な歌声は、マーチンそのものだった。 いつまでも心を捉えて放さない作品がある。 この本もその1冊。
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読んだ気がしてたが読んでなかった。死者が蘇る感動系かと思いきや、リアルな区役所対応など社会人になってから読むと感じるおもしろさがあった。
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なかなか心洗われる良い作品です。 位置付け的にはサイエンスフィクションとファンタジーの中間くらいの位置付けでしょうか。原因はSF的なのですが、余りそこをしつこく説明せずにさらりとかわしています。まあ本題は他にあるので、それで十分です。 読み終わってあら探しをすれば、当然な...
なかなか心洗われる良い作品です。 位置付け的にはサイエンスフィクションとファンタジーの中間くらいの位置付けでしょうか。原因はSF的なのですが、余りそこをしつこく説明せずにさらりとかわしています。まあ本題は他にあるので、それで十分です。 読み終わってあら探しをすれば、当然ながら色々見えてくるのですが、それ以上に読書中は没頭させられる作品でした。それも、展開が急なページターナーという感じではなく、しっかり書き込まれ、引き込まれていく感じです。 久しぶりに読んだ日本のSFでしたが、カジシンさんについてはもう何冊か手にとって見たいと思います。
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中学生の時に読んで感動した覚えがあったから再読。 しかし、あれ、あれ…読み進められない。の繰り返しでようやく読み終わった一冊。 死人が黄泉がえって、それに対しての社会の動き、親族の気持ちが淡々と綴られてる。そのためか誰にも感情移入しなかったように思える。 しかし、この作品の良い所...
中学生の時に読んで感動した覚えがあったから再読。 しかし、あれ、あれ…読み進められない。の繰り返しでようやく読み終わった一冊。 死人が黄泉がえって、それに対しての社会の動き、親族の気持ちが淡々と綴られてる。そのためか誰にも感情移入しなかったように思える。 しかし、この作品の良い所は悪い人が誰もいないということ。誰かが誰かを想っているからこそ「彼」は最後に守ろうとしたのかもしれない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
こういう人が死んだり生き返ったりする系の題材はちょっとずるくて、「人が死んだよ、さあ当然切ないでしょう!」というノリでも許されたりする。 この作品はそのノリだけではいけないという問題意識を感じます。 黄泉がえる理由として、神様のイタズラとか死神の気まぐれとか、使い古された思考停止ネタを持ち出さずに、エイリアンを持ってきたのは偉いと思いました。 まあ仕組みはふわふわしてる気もするんですが、かなり納得行く状態になっていると思います。「どうしてこうなるんだろう?」「この先どうなるんだろう?」と思えました。
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SFなのだろうが、それっぽくない。蘇った人が残した人に癒しを与えていく話。熊本地震が描かれているが、実際起こった後で読むとこの小説のとおりになればよかったなと思う。
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映画を先に観てから原作を読みましたが、両者のカラーは驚くほど異なっています。起承転結がハッキリしており、伏線も周到に張り巡らせた映画と比べると、原作の筆致は淡々としており、拍子抜け、というのが初読時の率直な感想でした。 しかしながらこの原作、改めて読み返してみるといい味出してい...
映画を先に観てから原作を読みましたが、両者のカラーは驚くほど異なっています。起承転結がハッキリしており、伏線も周到に張り巡らせた映画と比べると、原作の筆致は淡々としており、拍子抜け、というのが初読時の率直な感想でした。 しかしながらこの原作、改めて読み返してみるといい味出しているんですよね。1つ1つの事例ごとに、黄泉がえりが関係者に与えた影響は異なります。そのありようを淡々と、しかし克明に同時並行で描き出す事によって、SF作品であるにもかかわらず奇妙なリアリティが生じているように思います。 元は地方紙の新聞小説という経緯にも深く納得。時間をかけてじっくりと味わいたい作品です。
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