ブラック・マジック の商品レビュー
最初から最後までずっと続く不穏な空気。 何がどう、とか、だからこう、とかではないその不穏さこそがこの作品の魅力だ。門番の物語はその象徴であり、また、踏み絵でもある。 彼等に共感ないしは同調できるような気がする私もまた、普通の感覚でいえば「おぞましい」のであろう。 空を見上げれば...
最初から最後までずっと続く不穏な空気。 何がどう、とか、だからこう、とかではないその不穏さこそがこの作品の魅力だ。門番の物語はその象徴であり、また、踏み絵でもある。 彼等に共感ないしは同調できるような気がする私もまた、普通の感覚でいえば「おぞましい」のであろう。 空を見上げれば、上空の白い雲と低空の黒い雲はそれぞれの気流に流されてまるで別の方向へ流れていく。雲散霧消する自らを顧みて、鏡面のような湖に憧れる心理自体に罪は見出だせない。
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