古本屋おやじ の商品レビュー

中山信如(著者)

今までに読んだ古本関…

[文庫ＯＦＦ]

今までに読んだ古本関連エッセイの中では、一番面白かった。非常に中身が濃いが、理由は著者がプロの売文家ではないからではないか？　プロのモノカキは飯の種として作品を量産するが、所詮は普通の人間の思索や経験には限りがある為、水増ししたり、同じアイデアを何度も煎じ直したりしなければならない。本書で著者は同じ古本屋のモノカキとして出久根氏の文章の巧みさを賞賛しているが、嘘かホントかわからないどうでもよい与太話の量産よりも、著者の現実的な経験談の方が余程面白く為になるような気がするのだが。

同時期に古本関係の本…

[文庫ＯＦＦ]

同時期に古本関係の本を３冊まとめて読んだ。関西赤貧古本道（山本善行）、古本でお散歩（岡崎武志）、そして本書。３人の中では一番年上の１９５０年生まれ。そして３人の中では一人売る側の人間、となるが、映画専門ということで、当方の知識不足もチト痛かったか、という所。売りにきたのを顔だけみて断ったり、婚約者に言われなくなく売りにきた若者から思いっきり買い叩いたり、やっぱ買う側からすると、怖いところ、あるよねえ。

古本屋はその店の主の…

[文庫ＯＦＦ]

古本屋はその店の主の趣向がかなり分かるものではないだろうか。だからこそ専門店といっても過言ではない。

2017/02/04

映画好きな古本屋のおやじが1980年以降、さまざまな媒体に書いた文章の寄せ集め。
「まじめな古本屋が一日働いて、一銭にもならぬ。これが21世紀日本の、文化の実態なのである。滅びるのは古本屋でなく、日本であろう。」
と、なかなか古本屋としての矜持は高く、興味惹かれる内容も少なくない（多くはない）。

　第1部、映画の話は邦画中心、しかも古くてよくわからない（馴染みがない）ので、味わいが良くわからない。
　第2部、３部「古書月報」「彷書月刊」など、恐らく書店に置いてあるフリーペーパーの類だろうか、そこへの寄稿？が並ぶ。第1部と違って、文調がすこし格調高くなって、面白い記述が続く。
　ただ、一番面白いのは、『街の古本屋入門』（志多三郎著　コルベ出版社のちの光文社）の内容を紹介している箇所。本書より、その本を読んだほうが面白そうだ（苦笑）。

　第4部の日記は、ほとんど流し読み。古本屋の薄商いぶりが良くわかるけど（笑）

　とにかく好きじゃなきゃ出来ない商売（しかも貸し店舗なんかじゃペイしない商いだろうなあ）。
「古本商売、＜売れずがっかり売れてがっかり＞とは、よく言ったもんだ。」
　この一文が、この商売の真髄とも言える心境だろう。

2014/02/06

　古書号愛の知られざる真実の姿がのぞけるエッセイ。

　古本市での目当ての品をめぐる古書業者同士の攻防が興味深い。店の売り上げの少なさをぼやき名がらも文章からは「古本屋」の矜持が漂ってくる。それにしても厳しい売り上げだ。

2015/09/09

事細かに金額が書かれてあるのが興味深かった。
ただ、話題に上がっている日本映画のことには全くの無知なのであんまりピンとこないが。

第4部の日記が良かった。
稿料の金額まで書いていて驚いた。

2010/09/05

・5/21 初めて読む作者だしジャンルだけど、日本映画についての話は良くわからないからいまいちかもしれない．
・5/22 やっと普通の古本屋の話になった．映画の話はよく分からん．
・5/23 なかなかこの本進まないなぁ．
・5/26 ようやく進み方が早くはなってきたものの、いまいち面白くないせいかまだまだ終わりそうもない．月8冊のペースに戻すには、今月あと1冊読まないといけないのに．
・5/27 終わった．何度も同じような話しが出てきてはいたが．．．