水の翼 の商品レビュー
「木口版画」を初めて…
「木口版画」を初めて知りました。この世界での恋愛。急逝した夫にもその若き弟子にも深く愛され、また愛した紗江。時代背景が70年代、ということでの結末は痛々しく切ないものでした。
文庫OFF
小池さんの作品の中で…
小池さんの作品の中では軽いほうではないでしょうか。題材が珍しいです。
文庫OFF
この本で木口版画とい…
この本で木口版画というものを知りました。美をテーマにした恋愛小説です。作中の詩はイマイチかも……。
文庫OFF
耽美的で官能的な恋愛…
耽美的で官能的な恋愛長編。沢山ある作品の中では良作の方かもしれません。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
再読。 激動の時代。この時代だからこそ、人を愛することも情熱的だったのかな。 東吾の告白と最期は衝撃的。紗江がかわいそうで胸が痛い。 読み終わった後、小池真理子が参考にしたという柄澤齊の木工木版作品を見た。私が想像していた版画とはまったく異なり、とても繊細な作品だった。これらを知ってから読んだほうが良かったかも。
Posted by
芸術家の心の闇を描きたくて、こうなったのでしょうけど、東吾の選択が何だかすっきりしない。 それに、狂おしいまでに東吾を求めていた紗江が、あの変な言い訳みたいな理由で納得するのも、そこまでが痛々しすぎるだけに、違和感があった。 学生運動の盛んだったあの時代だからこそ、成立する話かな...
芸術家の心の闇を描きたくて、こうなったのでしょうけど、東吾の選択が何だかすっきりしない。 それに、狂おしいまでに東吾を求めていた紗江が、あの変な言い訳みたいな理由で納得するのも、そこまでが痛々しすぎるだけに、違和感があった。 学生運動の盛んだったあの時代だからこそ、成立する話かな。 好きな話ではないけど、文章はいつものようにうっとりするほど綺麗でした。
Posted by
やっぱり好きな小池真理子。 少しだけ「欲望」を思い出させるテイスト。 謎の美青年、東吾。 一体何を隠しているのか…後半に二回も騙されました。 それも、紗江を本当に心から愛した証の嘘。 この時代に生きてなければ、こんな悲劇も起こらなかったのかも。 紗江が東吾と別れたくなくて、感...
やっぱり好きな小池真理子。 少しだけ「欲望」を思い出させるテイスト。 謎の美青年、東吾。 一体何を隠しているのか…後半に二回も騙されました。 それも、紗江を本当に心から愛した証の嘘。 この時代に生きてなければ、こんな悲劇も起こらなかったのかも。 紗江が東吾と別れたくなくて、感情を爆発させ、自分の足を傷つけるシーンが、切なくて悲しかった。 しかし、小池さんの恋愛小説で誰も死なずハッピーエンドで終わる作品はあるのでしょうか(-_-;)
Posted by
親子ほども年の違う天才的木口木版画家を夫に持つ紗江。急死した夫の挿画集制作を引き継いだ愛弟子の東吾との生活。東吾と紗江と美の世界が広がる。1960年代の学生闘争時代。 おもしろいんだけど、なんか違う、という感じ。『恋』を意識してるのかなとも思ったし。読者のことよりも、小池真理子...
親子ほども年の違う天才的木口木版画家を夫に持つ紗江。急死した夫の挿画集制作を引き継いだ愛弟子の東吾との生活。東吾と紗江と美の世界が広がる。1960年代の学生闘争時代。 おもしろいんだけど、なんか違う、という感じ。『恋』を意識してるのかなとも思ったし。読者のことよりも、小池真理子の書きたいものを書いたという感じかな。それまでそんなそぶりも見せなかった東吾が結局ゲリラ自殺してしまうし。官能的な幻想的な世界を書いているはずなんだけど、心にその情景が浮かんでこない、うわっつら。
Posted by
相変わらず濃密で、狂おしい小池真理子の世界。 時代とからめて個人を書かせると本当に巧い。 このパターンで一番好きなのは『恋』だな。 今作。 東吾、ももちろん素敵だけど柚木のキャラクターに惹かれた。 東吾は結局・・・その結末を知った今でも、よく解らない人。
Posted by
【2004.01】 「美」とは何か?柚木、紗江、東吾の三角関係。紗江の揺れ動く心と、人を愛する強い思いには共感できる。東吾の求めていた「美」は真実のものだったのか、彼のしたことは間違っていなかったのかという点については疑問が残るところである。
Posted by
- 1
- 2